竜王山の山麓に接する漁村集落である木戸・刈谷エリア。古くは廻船業で栄え、往還道が通るこのまちの家並みは狭く、急な石畳を挟んで左右に重なり合い、どこまでも続く。
以前にもブログに書いたが、初めて階段巡りをしたのがこの地である。
前回は刈谷地区を中心に回ったので、今回は木戸エリアを重点的に。
集落の鎮守の杜の裏手に気になる階段を発見。ここからスタートだ。
可愛らしい鉢か添えてある。
社の裏には小さな祠。お地蔵様。
更に奥へ進んでいくと、石段がコンクリート製に切り替わる。
長い階段。駆け上がってみる。
これより上には民家はなく、小さな畑が点在していた。
今にも泣き出しそうな天気だったが、遠くまでよく見える。
再び集落内へ。
石垣の積み方が気になる。
道中見つけた素敵な壁。
こんなに石段が現存するエリアもなかなか無いだろう。
水路を跨ぐ路地が好き。
ふと開けた場所に出た。共同の井戸のようである。
今は使われていないようだが、水はきれいで、鯉が泳いでいた。
井戸を囲むように階段。
おばあちゃんが鯉に餌をあげていた。半分に切られた柑橘は野良猫除けだろうか。
立体感。下がって上がって。
駆け出したくなる。
二重の通路。どちらを歩こうか、楽しい悩み。
階段の廃屋。
2階にも外階段からのアクセスができるドア。不思議な造り。
はしご、はしご、はしご…
いやはや恐れ入った。艶があるねぇ。
んー、このあたりから刈谷地区になるのかな。
一通り巡った後、前回も通ったエリアを再び散策した。すると…
民家の焼け跡。
このあたりは消防車や救急車も入ってこれない。
まち歩きをする際に、地元の方に地域のことについてお話を伺うようにしてるのだけど(写真撮ってるだけだと怪しまれるのでフレンドリーに努めているというのもある)、この日お話させていただいたおじいちゃん曰く、冬場に灯油の入ったポリタンクをもって階段を昇って家まで帰るのが大変だ、と言い放った姿が印象的だった。寒い冬の日を想像してみる…。
下水の処理やガスの事情についても伺うことができた。
不便だと感じつつも、事情があって引っ越せない人、愛着があって引っ越したくない人、引っ越して行った人…色んな人がいる。
そういうところも含めて、階段の多いまちの魅力を伝えたい。
最後に、ずっと案内してくれた猫ちゃんと歩いているところを。(撮影:同行者)
こないだ階段巡りしてたときに、とっても可愛いねこちゃんにストーキングされたんですが、その様子を友人が撮ってくれてました。
— 腹よわボーイ (@nori7770) 2021年3月12日
しばらくついてきてたけど、あの子は無事におウチに帰れたのかしら…? pic.twitter.com/jnev6KSoUI
それでは。