おなかがよわいお坊さんはあわてない

おなかを壊しやすい僧職系男子、まち歩きのススメ。

周南市 : 徳山駅前の商店街 その2

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いくつかの商店街から構成される徳山駅前の中心商業地区。

訪れるたびに空き店舗が増えていく様子に僅かの寂寥を感じつつ、往時の賑わいの名残を求めて歩いた。

前回の記事

 

さて、前回の最後に触れた「中央街」から歩いて行こう。

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戦後の闇市が発祥と言われる。明るく開放的な周辺のアーケードと比べるとやや狭く、ここだけ昭和にタイムリープしたように感じる。

 

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この通りでは市場由来のもの…野菜、鮮魚、肉、花などを扱う店舗が多い。大衆食堂的なものが多いのは、かつて工業地帯として栄えた名残だろう。

 

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店舗の看板を照らす照明と、なにもないところを照らし続ける照明。

 

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中央部分で十字に分かれる。

 

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家族で買い物。ショッピングセンターじゃなくたって、きっと楽しい。

 

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衣料品に化粧品。御婦人方は夕飯の買い出しついでにオシャレも楽しむ。


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野菜の横にたくさんのボタンが並ぶ風景。かつて徳山にはたくさんの和裁・洋裁の学校があったという。

 

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この通りでは、夕方になると殆どの店舗がシャッターを下ろす。

 

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反対側へ抜け出てきた。独特なアーチのデザインが目を引く。

 

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さて、残る最後の大型アーケード街、「銀南街」を見ていこう。

 

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「銀座商店街」より北にあるのに「銀南街」。そのココロは、かつてこの地にあった寺院の銀杏の木が由来とされる。

 

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万国旗が賑やか。前時代的だなと思いつつも、ワクワクするのはなぜだろう。

 

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天井はかなり高い。というのも2階部分にも店舗があるからだ。昇ってみよう。

 

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いくつか階段があるが、先程の中央街とのアクセスが有るスペースから昇っていく。

ちなみに地下部分はこのエリアで唯一のスーパーがあった…のだが、閉店してしまった。その後スーパー跡地を民間の会社がサバゲーフィールドとして運営してたりしたが、それも閉店。

ウォールアートなんかより先にやることがあるだろう、と思わずにはいられない。

 

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ちょうど何らかのイベントをやっていたようで、少しだけ賑わいがあるように見えた。

 

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しかし見ての通り、2階部分の店舗はほぼ壊滅状態。

エスカレーターも全て使用休止になっており、アクセスするには階段を使うほかない。これでは買い物客の導線確保できてないのと同じこと。

 

銀南街中央部の地下がスーパーだったのは先程述べたとおりだが、3階以上の上階は居住部になっている。

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銀南街の上階から。ちょうど店舗部分の上あたりだろうか。

 

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同じ場所にて。一番で前の手すりがある部分が「中央街」のアーケード、その無効に自転車に乗っている人が見えるのが「銀座商店街」、更にその奥が「みなみ銀座」で、一番奥には徳山駅の新幹線ホームが。

 

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前の写真の自転車のあたりから見るとこんな感じ。手前が中央街の店舗裏、奥に見えるアパートが銀南街の居住部。

 

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先程の場所から。お分かりいただけただろうか…。

 

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にゃん。

 

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商店街部分に戻ってきた。何のイベントだろうと思って覗いてみたら、食べ物メインのマルシェ的な?

しかし出店しているのは商店街のお店ではなく、外部のショップなど。やはり「もうちょっと他のやり方があるのではないか」感は拭えない。外部の人間があれこれ言うのは野暮だとわかっていても。

 

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(管理費として仕方ないとはいえ)有料の駐車場しか持たないこの場所で、(駐車料金のかからない)ショッピングセンターでもよくやってる類のイベントを、あえて商店街でもやる意義とは。

若い人向けのカフェやダイニング的なものは殆ど見かけないが、駅構内のスタバ頼みなのか。

 

その他にも諸々考えさせられる時間であった。

 

もちろん周南特有の問題というわけではなく、地方都市の商店街が抱える悩みは共通の部分も多いだろう。消費者の生活様式の変化によって、こうなってしまうのは仕方ない部分も大いにある。しかしなんというか、危機感がないというか、行政の駅周辺の再開発を頼りにしてる感が否めない。

ちなみにこれだけの規模がありながら、商店街のHPができたのは2020年9月、しかも銀南街のみである。(もちろん各店舗単位ではHPを持っているところもあるだろうし、SNSを活用してたりするのだろう)

ただでさえ郊外には大型ショッピングセンターの多い都市にも関わらず、あまりにも時代の潮流を無視しすぎているのではないか。緩やかに衰退を迎える商店街を歩きながら、そんなことを考えていた。

 

 

次回はアーケード街の外側を散策。

つづき

 

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それでは。