飲み屋が密集するこのまちは、かつて遊廓があったとされるものの、現在ではその面影を残す建物は全くと言っていいほど残っていない。
夜はソシアルなビルのネオンがまばゆく光り、行き交う人々の楽しげな声と、タクシーの行列。しかし日中はその喧騒が嘘のようだ。人通りの少ない昼間の盛り場を歩いた。
下関駅より東へ歩いて5分程度、アクセスは悪くない。ここに県内最大(と言われているけど、どうしてもお隣の北九州市なんかと比べるとかなり見劣りしちゃう)の飲み屋街がある。
コロナ禍になってからはめっきり足が遠のいていたが、ここ1年ぐらいの間に道路が再舗装され、街全体がずいぶんキレイになった印象。というか日中に来ることがほぼないまちなので、見慣れていないだけかもしれないが。
さあ、まずは晋作通りと呼ばれる大通りを見ていこう。
下関らしく「ふく」(下関ではフグとは言わない)やクジラを扱う店も多い。
このお店もしばらく見ない間に外壁をリニューアルしたようだ。凝ってんのか雑なのかわかんないファサード。
通りの中へ進むほどギラついたビルが増えてくる。
ポップで可愛いでしょう、そうでしょう。
エントランスのタバコ屋カウンターみたいな部分は…
なんと立ち食いうどん屋である。しかしこのネーミングは怒られそうだ…
テナントガイドはビルの顔。様々な形でアピールしてくる。
ちなみに右川に階段が見切れているが、通りのすぐ北側は階段密集地帯だ。
参考記事
隣の通りにはイカしたデザインのビルが見える。
後で行ってみよ。
晋作通りはこの辺にして、横丁や路地裏を見ていこう。
要通り。ビルの合間の細い路地では、陽光が地面まで届かない。もしかすると街灯の点かない日中のほうが薄暗いのかもしれないな。
「こういうところに旨い店があるんだよなぁ」なんて言いながら入って失敗したことは数え切れないほどあるが、本当に旨い店に出会ってしまったときの喜びといったら。
「たきや」の歪んだグリッド。
「村村村」と書いて、「むら から むら」…ちょっとよくわかんないや。
また別の路地をゆく。
「豊前田商店街」という名称はあまり使わない気がする。
ビルの合間に素敵なアーケード。
黄色のテントから透過した灯りが怪しげな空気を醸す。
盛り場ではおなじみのハニカム形状の看板。
さっき見えたビルの真下へやってきた。窓の形が実にいい。
少しだけ突き出た窓枠には手すりがついているが、蜘蛛の巣のようなデザインが秀逸。
既に廃墟と化して立ち入れなくなったビルは、大正時代からのもの…なわけないのだが、そんな風に言われても納得してしまいそうな重厚感。
上部には細ドアのトマソン。
「新天ビル」。絡まる蔦はもはやアート。
昔このへんのライブハウスで、ぼくが主催してるバンドの昭和歌謡&演歌ばかりのライブをやったんですが、この路地で宣材写真を撮りました。真ん中の銀ジャケがぼくです(^^;)昭和感出てるでしょ?
誰かこの看板を模したUSBメモリ作ってくれませんか…。
さて、今回はここまで。
次回も引き続き日中の盛り場の様子のほか、周辺の気になったビルなどを紹介予定。
つづき
それでは。