下関で「飲もうか」というとまず候補に上がるのはこのまち。
コロナ禍でめっきり繰り出す機会も無くなってしまったが、また友人たちと集まって一杯やりたいものだ。
前回の記事
前回の最後に紹介した「新天ビル」から見ていこう。
中に入ってみると、「ニュー新天」…?どちらが正解なのだろうか?
ビルの中を抜けて国道側へ。こちらは「ニュー新天ビル」となっている。
ファサード上部の意匠は何がモティーフなのだろうか。深いグリーンの色合いが渋い。
別日の夕方、再び中通りへ。
狂おしいほどにセピア色の町並み。
そろそろ店が開き始めるころかな、などと思っていたら…
まさかの雨が降り出したため徹底。駐車場まで走る…。
その時、ふと目に飛び込んできたのは、道路向かいの渋いビル。
あれ?あそこの1階の肉バルとかラーメン屋とかよく行ってたけど、あんなカッコいい建物だったっけ…?再調査を誓い、帰路につく。
んで、数日後。
さあ、リベンジといこうか。
後ろにそびえるタワーは海峡メッセ下関(山口県国際総合センター 海峡ゆめタワー)。階段巡りの記事でも度々登場してますね。
前述の通り、1階部分にはテナントが入る。現役なのはいくつかの飲食店ぐらいであろうか。
「下関第一ビルディング」。RC造の4階建て。上階は住居部のようである。
戦後まもなく、復興のシンボルとして建てられたらしい。
中央に配置されたカーテンウォールから両翼を広げたようなシンメトリーなデザイン。
恐らく当時としては珍しかったであろうエレベーター。ドアは手動タイプかな。
流石にもう動いていないようである。
すて捨するな…?ちゃんと片付けようね。
部屋リストを見るに、かつてはほとんどがオフィスとして使われていたようである。
2階のエレベーターホール部。壁色とカーテンウォールから差し込む光でビル内は比較的明るく感じるが、照明が少なく、夜は相当不気味そうだ。
集合ポスト。錆浅葱よりもずっと複雑な色味。
エレベーターホールからの部屋の方を見る。雑多に色んなものが置いてあるが、人の気配はまったくない。誰もいないのかな…?
各階に配置された共用トイレ。長い間使用禁止になっているようで、虫などはおろか、ニオイもまったくない。
4階のエレベーターホール。屋上へは上がれないようだ。階段を塞いだ板すら美しさを感じる。
ぐるりと見て回ったが、部屋の前にとある市民サークルの事務局の表札が掲げてあるのを見つけたのみで、生活の痕跡が見当たらなかったのは、清潔に保たれているという理由だけではあるまい。この様子だ、恐らく居住している人はほとんどいないのであろう。
さて、そろそろ帰ろうか。
ビルの合間に、前回紹介した「かなめ通り」のアーチが見える。コロナ禍が終息した折には、また友人たちと繁華街へ繰り出したいものである。
帰りしな見つけた近代建築然とした医院。
それでは。
関連記事