これまで紹介してきた門司港のアーケード付き商店街の中でも、一番の賑わいを見せる栄町銀天街。かつては百貨店も存在し、門司港の商業の中心地でもあった一帯は、今でも多くの地元の人の生活とともにあり、愛され続けている。
門司港駅から東へまっすぐ、桟橋通り交差点を渡るとアーケードの入口が見えてくる。
さっそく入っていこう。ちなみにこのあたりは日頃から頻繁にウロウロしており、訪れる度にちょこちょこ撮影しているので、写真の日時はまちまちであるがご了承願いたい。
アーケード入口、角地の店の上部は隅切されている。タイル張りの柱には看板が掲げられていたような痕跡が見える。
はい、開幕早々に優勝決定。「大衆向 平民食堂」。
大衆食堂じゃなくて、大衆向けの"平民"食堂。
「暫くの間 臨時休業致します」の張り紙は20年くらい前から貼ってある。
食品サンプルが並んでいたであろうショーケースの足元はタイル張り。
やっぱこうでなくっちゃ。
凪いでいるかのような深いブルーのシャッター、「イイダ」。
左部の庇も気になるが、中央上部、同じ広告を何枚も並べると狂気を感じる。
この写真を撮影したのは昨年の2月だが、「謹賀新年」の飾り。旧正月?
ちなみにこの位置から視線を少し左にずらすと…
表と裏、内と外。ダイナミックな構図は、尊敬するブロガー、アナクロフクロウさんの写真が素晴らしいです。
アナクロフクロウさんのブログはコチラ。
左側の狭隘な路地は「栄小路」。門司の路地を語る上で外せない場所である。
文学がお好きな人にもぜひ歩いて頂きたい。こちらはまた後ほど紹介しよう。
アーケードと横道が交差するポイント、角地にあったタバコ屋は周りが駐車場になって1軒だけ取り残されて浮島に。
道路を挟んで屋根形状が替わっている点にも注目したい。
ちなみに右側のハンバーグ店は、ロバート秋山のご尊父のお店。(今のやってんのかな?)
昔ながらの本屋さん。巷ではずいぶん少なくなってしまったが、門司港にはまだいくつか残っている。インクの匂いのする店内で、ワクワクしながら新刊を手に取る…ネットショッピングではできない味わいだ。
以前は看板犬のいた青果店。人も、まちも(犬も)老いていく。
やっぱりアーケードにはこういう時計がないとね。
酒屋さんの脇には、瓶ビールやジュースのケースが積み重なるお馴染みの光景。
店舗がなくなって駐車場になってしまった場所もちらほら。立派なトマソン。
さて、反対側へ抜け出てきた。
周辺も見ていこう。
「甘党の店 梅月」。ここのあんこは絶品。
小判焼き(小判型の大判焼き)は午後の限られた僅かな時間しか販売していないため、タイミングが合えば必ず寄って買うようにしている。
お惣菜天ぷらを販売する、「天ぷらのひろ」。この日はお休みだったが、いつも賑わう人気店。
以前紹介した老松の「てんぷらのなんば」とよく似ている。大将同士が兄弟だが仲が悪いという話も…どっちも美味しいです。
参考記事
中央アーケードの端に面した道路沿いには、片屋根式のアーケード。
さて、今回はここまで、次回は銀天街に面した印象的な横丁を紹介したい。
つづき
それでは。