「ゆ」。
このひらがなたった一文字に惹かれてしまうのはなぜだろう…
今でも下関には、比較的多くの銭湯が残っている。
殆どの家庭にお風呂が備わっている現代において、もはや化石のような存在…それでもここでしか味わえない魅力がある。
前回の記事
上田中町 : 竹の湯
落ち着いたトーンの中に見せる、キャノピーの波打つデザインが可愛らしい。
照明もレトロで素敵だ。
この時間はまだ空いていなかったので、夜に出直してきました。
いざ、中へ。
※例によって中は一部ケータイカメラで撮った画像です。撮影・掲載許可いただいていてます。
磨かれた床が素足に気持ち良い。
筵のマットもいい雰囲気だ。
アイスのケース、壁を隔てた女湯側へめり込んでる!
ロッカーもいい雰囲気。
何番に入れるか迷うよな。
もうこの時点でワクワクが止まりませんね。
早くお湯に浸かりたい!
スカイブルーの壁で浴槽内が爽やか。まるで青空のようで、一部塗装が薄くなったところが雲みたい。
奥の浴槽は薬湯。
脱衣所の方を見ると、先程の茶色い扉の内側までスカイブルー!
お湯の温度はほんのすこし少しぬるめで好みの感じ。
このお母さんの人柄もホントにあったかくて…
ちなみにぼくがこの日最後の客だったようで、女湯も見せてくださいました。
基本的にはシンメトリーな作り。違いといえば…
赤ちゃん用の着替え台があります。
壁を突き抜けるアイスクリームのケース。よく見ると下駄箱もロッカーと同じ作りだ。
トイレのドアまで可愛らしい。
東芝製の古い扇風機。
お母さんお手製の苔玉。こういうちょっとしたおもてなしの心が嬉しい。
市内の銭湯のオススメを聞かれたら、ダントツでここを猛プッシュします!
竹の湯、また来ます!
お次は唐戸。
幸町 : 辨天湯
山本譲二も幼少期に通ったとされる。もともとこの地は裏町遊郭と呼ばれる遊里であり、「弁天座」という全国から訪れた一流役者が舞台に立つ芝居小屋があったことから創業者が銘を取ったそうな。
裏町遊郭は、日本の遊郭の発祥と言われる稲荷町遊郭が隣接していた。
維新志士たちも足繁く通い遊んだと言われる場所だが、その面影は全くと言っていいほど残っていない。(特飲街の名残は発見できたのでまた改めて記事にしようと思う)
ちょうと服を脱いて素っ裸になったところで、全裸の男が暴れて逮捕されるニュースが脱衣所のテレビで流れていた…。
歴代横綱とか、昔の番付表とかが貼ってあると高得点。
まんまるの浴槽は珍しい気がする。
うっかりお風呂セットを忘れたり、急に手ぶらで入りたくなっても大丈夫。タオル、シャンプー等は無料で貸し出しがあります。
ステンレスの小さな水風呂。
この日はコーヒー牛乳の気分。ごちそうさまでした。
ちょっと番外編。
上新地町 : カルシューム温泉(廃業)
すでに廃業してしまっているが、建物が残っているものについてはできる限り紹介したい。少し前まで煙突があったような気がするが、現在は無くなってしまったようだ。
カルシウムではなく、「カルシューム」なのがミソ。
建物は100年以上前のものらしい。
さて、今回はここまで。
それでは。
つづき
下関の銭湯も載ってます!