おなかがよわいお坊さんはあわてない

おなかを壊しやすい僧職系男子、まち歩きのススメ。

山口市 : 小郡下郷の町並み(2)

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宿場町の高札場のあったあたりを歩いていると、見えてきたのは大きな"うだつ"。

誰か…うだつの上がらない俺を絞め殺してくれ…

前回の記事

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前回の最後に載せたこの場所から再開。

 

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和風建築の奥に、背の高い煉瓦積みの造作。もっと近づいてみよう。

 

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じゃーん。江戸末期創業の「藤本金物店」。

奥の煉瓦は防火壁だった。

 

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ぱっと見、煙突のようにも見える。

 

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素敵。

 

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反対側から。オランダ積みだろうか。あまり詳しくないのでオーソリティーの方にご教示願いたい。

 

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金物屋さんだがタイルも扱っているようだ。

小さなカウンターのようなスペースが可愛らしい。

 

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BOSCHのロゴの入ったガラスのショーケースには、パストリーゼが。

この時勢だと需要がありますよね…。

 

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ガラスをよーく見てみると…「国旗は日の丸」。

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金色の立体看板。

 

実はこの建物、すごいのは外観だけではない。

中へお邪魔してみよう。

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店番をされていたお母さんに声をかけて撮影させてもらう。

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桁の間には小さな梁(何て言うの?)が掛けられ、フックが付いている。以前は商品を吊るしていたのだろうか。

奥に見える琺瑯プレートが楽しい。

 

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包丁や鋏をはじめ、鋸や鉋、ヤスリなどの大工道具などが並ぶ。

 

 

さて、何がすごいのかというと…上を見上げてみよう。

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!?!?!?

「ルブヤシブッコス」?あ、「スコップ シャベ(ブ)ル」ね。

 

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美しい木彫りの看板たち。

 

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お母さんにいろいろお話を聞かせていただきましたが、右側の「三光馬」はオリジナルのブランドらしい。

 

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こちらにも吊金具。

しかし看板の保存状態が素晴らしいな…。

 

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吹き抜け部分を囲うように手摺が据えられた二階部分も気になる。

 

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更に腰を反らせてみると…なんと格天井であった。

折上げではないものの、中心は一段高くなっている。

 

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いやはや、実に興味深いものを見せていただいた。

ありがとうございました。

 

この周辺では津市(ついち)と呼ばれる市場が開かれ、大内氏時代の外港として栄えたそうだが、藤本金物店の前の道路は旧国道2号線で、昭和の中期まではなかなかの賑わいだったようだ。

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ショーケースに破風のある兜。ふとん屋さん。

 

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窓格子に立体文字を貼り付けた看板。金網看板のような雰囲気がある。

 

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花菱のような紋様のなまこ壁が美しい。

 

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よく見るとガラスにも絵が入ってますね。

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こちらにも。

 

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既に人は住んでいないようであるが…何やら立派なお宅。

 

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鉱滓煉瓦は山口市ではあまり見かけない。

 

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ぐるっと回ってみると、「金子醫院 入口」と読み取れる門柱。

 

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大正〜昭和初期ぐらいの建築だろうか。十分綺麗に保たれているので、誰か引き取り手が現れるといいのだが…

 

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鬼門というわけではないが、角部にお地蔵様の鎮座するお宅。

火除のお地蔵様らしい。

 

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平入りの町屋が目立ちます。

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煉瓦造りの蔵。このへんは本当に煉瓦の建築物が多い気がします。

 

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さてさて、そろそろ新山口駅方面に戻りましょうかね。

 

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楽器店…というかレコード店、というか…

最近こういった“楽器店”も見なくなりました。

 

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キングレコード出身の歌手の音源ばっかり置いてそう。

 

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おや、このへんはスナック街かな?

 

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こういった透かしブロックを積んだ建物は、きっともう作るの難しいですよね。

 

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星屑。

 

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看板側面のストライプがお洒落。

 

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協和銀行小郡支店。

現在は山口商工会議所小郡支所として使われる。

 

 

さて、今回はここまで。

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それでは。