杖立温泉の一部では、疫病による経営悪化のなか、豪雨災害が重なり廃業してしまった旅館なども少なくはない。それでもなお愛され続ける理由…それらを探して路地を往く。
前回の記事
川沿いにへばりつくように建つ家屋。建物のすぐ向こうは通りになっているが、地面の高さは2階部分に相当する。いかに高低差のある町並み化おわかりいただけるだろう。
前回の記事で対岸からの風景を載せたが、取り壊しになってしまった旅館の跡地。ここは浴室だったのだろう。
内部の階段やタイルなどが一部残されたままになっている。
隣のホテルも廃業していた。
トマソン化したドア。
朽ちてゆく。
川を挟んで向いの宿も廃業。現在は1階部分の竹細工のアトリエのみ営業している。
お、あんなところに本屋さんがあったのか。
本当に川が近い。今は穏やかで優しい杖立川であるが、水嵩が増して牙を向けばひとたまりもないだろう。これまでにも浸水被害が出るような大雨があったそうなので、その経験から人的被害がなかったのは救いであるが…
あの橋を渡ろう。
昇っていく。
橋の上から。吹き出る湯気が風情を引き立てる。
崖の方には小さな祠が見える。
おや、鶴かな?
美しい…
橋には無数の絵馬が掛けられており、幻想的な雰囲気を醸し出す。
夜に来るときっと異世界へ誘われちゃうやつだ…
川沿いを歩く。
良い天気だ。
二手に分かれていた流れが、沈下橋のあたりで合流する。
あれは奥のホテルの露天風呂かしら?
再び路地へ入っていく。
ラーメン食べたいわね。
あそこにも旅館があったのだろう。
きれいに舗装されているものの、どことなく寂しげな印象が漂う。
3本掛かるうちの真ん中の橋から、温泉郷前代を見回す。
反対側。
やっぱり前回も載せたこの路地が気になるので再び見に来た。
これはたまらんね。
巨岩が顕わになった山肌の麓に見えるのは発電設備だろうか?杖立の湯は確かすべての宿で自家源泉のため貯湯槽とかでは無さそうだし。
川沿いの温泉街の近くにはたいてい発電所があるよね。
ところで杖立温泉といえば、国道212号から見える観音岩温泉のイメージが強い。
特に夕方以降に車を走らせていると、さながら列車がスイッチバックするように、ジグザグに崖を上る階段んび提灯の明かりが灯されて印象的だ。
この日も前を通ってみたのだが…
なんと土砂崩れが発生しており休業中であった。
温泉街全体の一刻も早い復興を祈ります。
さて、今回はここまで。結局杖立では1箇所しか入浴してないな…
それでは。
つづき