
山陰道で石見銀山と浜田を結び、廻船問屋が軒を連ね賑わいを見せた江津本町には、北前船の寄港地として、また天領米の積出港として賑わいを見せたという。入港を待つ船が浜で混雑するほどの繁栄っぷりだったまちは、陸路・海路だけでなく江の川による“河路”も重要であった。
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前回の最後に紹介した謎の近代建築(旧矢上銀行江津支店)から南へ。少し進むと見えてくる謎の橋脚。

立派なトマソンだと思いTwitterに載せたところ、この写真だけで(場所を明かさず)すぐに江津駅から三次駅までを結ぶ三江線の江津本町駅の名残だと特定された。
ひゃー、マニアの間では有名なんですね、それにしてもフォロワーさんの特定が早くて驚いた記憶。

さて、町並みを見ていこう。江津本町駅のすぐ側に、おそらく近代建築をリフォームしたと思しき民家。


詳細は不明だが、こんな建物があるまちなんて素晴らしいに決まってる!

わーお!狭い路地にせり出す二階部分。

看板のフォントもいいし室外機?もカッコいいなぁ!

立派なお宅だなぁと思って近づくと、どうやら和風の医院建築であった。

傘立ての瓷にも花田医院の文字が。流石に今は現役ではないと思われる。

入り口が2つ、そのどちらも正面に対してやや斜めに構えている。何を意味するのか。
当たり前のように石州瓦が続く風景。

アールデコ風の装飾が控えめに施された建物は、旧江津町役場本庁舎(大正15年)。

山辺神社の参道横に建つ。パラペットで覆われているが、何となく外壁のみコンクリ造の木造建築っぽい雰囲気。

現在は地区の交流館として使用されているようだ。

商業化された観光地とは趣を異にするため、喧騒とは程遠い。
落ち着いた町並みからは、住人の生活の様子が垣間見える。

江津本町のアイコンとも言えるこの建物は、旧郷田郵便取扱所。
ベランダにコーナーストーン、網代天井にステンドグラスとてんこ盛りの擬洋風建築は、当時の局長が神戸まで洋館の見学に行き建てさせたものだそう。


なんとも可愛らしい。

この郵便局舎の面した細い通りはかつてのメインストリートで、本町川に沿って伸びる。

川沿いには「鼻ぐり石」と呼ばれる牛や馬を停めるための石が設置される。

川に落ちたりしなかったのかな…

萩の川島地区にやや似た光景である。
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立ち並ぶ旧家の立派な屋敷の中でも、ひときわ大きな御殿は飯田家住宅。
初代江津市長の屋敷である。


飯田家住宅の裏手には、かつて二楽閣(じらっかく)という別邸があり、「江津名所は数々あれど、亀山お城に二楽閣」と歌われるほど立派なものであったという。
さて、今回はここまで。
次回は再び江津駅前に戻って散策。


それでは。
つづき