温泉郷内で随一の歴史を誇る国登録有形文化財の旅館にて、80畳の大広間に圧倒される。
小さな湯治のまちを、大きなお相撲さんの巡業の宿として華やかせた宿の湯を楽しむ。
前回の記事
前回に引き続き川棚温泉を散策。
少し高台の方には町を一望できる「寿旅館」とおしゃれな洋菓子店。
一枚板のカウンターっていいよねぇ。
飲食店などはそれほど多くないので、夕食は宿で摂る人が多いだろう。
ただし週末のお昼などは前回紹介した瓦そばの「たかせ」が大行列になっている。
ネコチャン!いっぱいいる。
洋館建築っぽい部分あるわね。
川棚温泉を語る上で外せない旅館がこちら。大正12年創業の玉椿旅館。
大阪相撲の十両力士だった山口県出身の玉椿関が引退後に開いた。プレートからも分かる通り国登文である。
外観を見るだけでその複雑さがわかる。
お相撲さんの巡業の宿として華やいだ時代には、新しい横綱が生まれるたびにその名を関した部屋を作り増築に増築を重ね、またあるときは(消防法の改定で)減築をし、3階建てだった建物は2階建てに。こんなのワクワクしないわけないでしょ…!
館内は一部改修されており、古さを感じさせつつもモダンに様変わりしている。
入り組んだ廊下の先に浴室。2つある浴室の小さい方。
700円/1h貸切で利用できる。
足元のかわいいタイル。その先に…
小さな浴槽から溢れる湯。
さっそくドボンですよ。
たぬきの口(鼻?)から湯が湧き出ていた。
湯は温めだが、泉質のおかげかしっかりと汗が出た。
浴槽の縁に腰掛けて涼んでから上がる。
こちらは大きい方の浴室。湯気が…
小さい方と源泉は同じで、日帰り入浴なら1000円/1h貸切。
館内には喫茶も併設しているので、湯上がりに冷たいドリンクで涼むのも良し。
さて、入浴後は2階の大広間を見せていただいた。
階段を上っていくと…
おおお…圧巻。
舞台もある。
反対側にはトコが据えられる。
40畳二間続きの大広間は、レンタルスペースとしての貸し出しも行っているらしい。
注目すべきはやはりこの折上格天井。建築技術の高さが伺える。
ここで昼寝…したい。
歩くたびに軋む廊下も歴史を感じさせる。
休憩スペース。ここでコーヒー飲みながら読書したら気持ちいいだろうな。
ソファの後ろにあった鏡台。なにこれちょっとした宮殿じゃん!
今まで見た鏡台で一番かっこいいかも…欲しい。
親しまれる文化財であってほしいという女将の思いから、使用されているときなどを除けば、自由に見学させてもらえるとのこと。
さて、今回はここまで。
それでは。