"日本近代建築の父"が手掛けた数々の作品の中でも、他の代表作とはやや趣を異にする貴紳住宅。
豊かな曲線によって織りなす西洋の普遍的な美と、ジャポニズムの融合。
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さて、2階へ。
階段室上部には3連のステンドグラス。
巨大な画織物はどこの海峡を描いたものだろうか。
帆船に洋館…明治期の関門海峡?
どことなく神聖さを感じる。
ただその美しさに見惚れるばかり。
どデカい棟札が展示されている。
諸室を見ていこう。
他の部屋と比べるとやや小ぶりな暖炉。
吊るされた照明はホルンのよう。
窓の外、紅葉の景色はまるで大きなキャンパスに描かれる絵画。
こちらの部屋は先程の部屋とは左右対称の造り。
披露宴等を行う際に新郎新婦の控室になるようだ。
大きなテーブルとたくさんの椅子が並ぶこの部屋は会議室だろうか。
窓から見える景色は部屋の向きによって趣が異なる。
各部屋の窓だけで写真集出せそうだ。
歴代当主の肖像画が掲げられる間。
庭園に面した廊下にはおたふく窓がずらっと。洋館なのにおたふく窓って言い方でよいのか?と思っていたが…(後述します)
もしかして窓の下部は無双窓になっているのかな?
おたふく窓は一旦途切れ、2階の貴賓室。
ちょっとしたダンスホールぐらいの広さがある。
背面にはやはり暖炉。
再びおたふく窓が連なり、色づく庭園を望む。
ここだけ見るとまるで和風建築のよう。
それもそのはず、後ろには書院が設えられている。
見上げれば折上格天井。
ぬるりとした曲線は「東洋のアール・ヌーヴォー」といって差し支えないだろう。
こんな部屋に布団敷いて寝てみたいよぅ…
和室ながら違和感なく設置される暖炉。
一階へ。
お手洗いのサインも当時のものだろうか。
さて、これで一通り見終わった…なんてことはなく。
洋館の隣には和館。次回はこちらを見ていこう。
今回はここまで。
それでは。
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