瀟洒な洋館の傍らに佇む日本館、その見事な対比に唸らされる。
明治期の貴紳住宅、その真髄を見た。
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洋館に続いて、日本館を見ていく。
こちらは洋館の建築監督であった久保田小三郎の設計による。
車寄せ玄関を持つ書院造りの日本家屋。
純和風の邸宅は、実は隣の洋館と竣工年は一年違い(こちらは明治42年、洋館は43年)。
こちらはもちろんアール・ヌーヴォーでは無いのだが、階段の足下にわずかに緩やかな曲線が見られる。美しいなぁ…
磨き上げられた手すりが艶を放つ。
あまりにも美しい回廊。
あまり品の良い行為とは言えないが、小春日和にここで寝転がって本でも読みたい。
ロープが張られた中には大座敷が広がっているのだが、この無いろうにばかり目が言ってしまい写真を撮るのをすっかり忘れていた。
よく見ると単なる木枠ではなく装飾も入っている。
そして窓の外に望む洋館…
改めてスケールの大きさに驚く。
ここからだと階段室のステンドグラスもよく見えるね。
もしこの部屋で寝泊まりすることがあったなら…
朝、窓を開けて見える景色に涙するに違いない。
庭園へ。
同じ敷地内に日本有数の豪奢な洋館と重厚な日本家屋が佇む…
こんな贅沢な空間に自分が立っていることに、ひどく場違いである自覚はある。
再び洋館の外観を眺めてみる。
細部に至るまで計算され尽くした"美"がある。
さて、今回はここまで。
それでは。
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