霧に包まれた山間の集落で迎えた朝、ひんやりとした空気が頬を刺す。
一日の営みが始まる時間帯、静かなまちを歩いた。
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朝起きて窓を開け…ようと思ったが、12月の5:30はまだ真っ暗であった。
シャワーを浴びて朝食を食べてこよう。
ご飯にお味噌汁、納豆、卵、味海苔に香の物。それから浜田市のソウルフードらしい"赤てん"、バナナ。
昨晩に続き、シンプルな内容ながら本当に美味い。ここの旅館にして正解だったな。
部屋に戻って窓を開けた。
旅館の眼の前には朝霧に包まれる川戸駅。既に廃線となってしまった三江線の駅である。
7:00にはチェックアウト。お世話になりました。
こんなに早くに出るのはこの霧がかったまちを歩いてみたかったから。中国山地は標高はそれほど高くないが厳冬期は日本屈指の雪深いところで、雪は降らなくとも霧がすごい。さむ〜い。
どうやらギャラリーのようになっているらしい。
ホームに立って、もう来ない電車を待つフリをしてみる。
静かな朝、この場所にも過去には誰かの営みがあったのだ。
すこし駅周辺を歩いてみよう。
平日なので、時折通勤する人たちの車が通っていくばかりで、人気は少ない。
立派なお屋敷が構えている。
どうやら酒造業を営んでいたようだ。能美晃酒造…喜久泉という銘の酒を作っていたらしい。
美容室に貼られたステッカーの改行が気になる…
川戸駅周辺は桜江町といって、中世では桜井津(さくらいのつ)という朝鮮半島との貿易拠点であったらしい。島根県西部の海沿いには津の文字が付くまち──つまり港が多いことは先日の記事でも述べたが、ここは山の中にあるのに"津"…すぐそばを流れる江の川を下って海へ出ていたのだろうか?
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???
不思議な社名。
トラス橋が江の川に架かる。
橋の上からはコンクリ工場が見えた。
さて、ちょっと移動して市山地区というところ。
集落内を歩いていると近代建築を発見。
旧市山興業銀行。
窓の鉄格子が一見厳しい雰囲気を醸すが、近づいて見ればかつての入口部分のアーチ窓や、商店として転用されてから取り付けられたであろう装テンなど、ちょっとかわいらしい。
前情報無しで訪れた際に、こういう偶然の出会いがあったりすると嬉しくなるね。
周辺にも古い建物が多く見られる。
基礎部分だけ残されているが、結構なお屋敷であったことが想像できる間取り。
タバコカウンターも収穫。
店先にリョーユーパンのステッカーが貼ってあるが、福岡だけのローカルフードじゃなかったのか…
更に歩いているともう一つ発見。朝からツイてるねぇ。
さて、そろそろ次の目的地へ向かいますか。
車を走らせていると、「コインレストラン」の文字を発見。
この「コインレストラン かわもと」にもうどん自販機が設置されていた。
本当に島根県うどん自販機多いな…
しかし朝ご飯しっかり食べたので、今回は飲み物を買うだけに留めておく。
原宿ドッグってなんだろう…
さて、今回はここまで。
それでは。
つづき