おなかがよわいお坊さんはあわてない

おなかを壊しやすい僧職系男子、まち歩きのススメ。

大分県由布市 : 湯平温泉の町並み(1)

鎌倉期、渓谷沿いに開かれた温泉郷は、度々の大火や災害に見舞われつつも、今なおその歴史を紡ぐ。

復興を願う提灯を灯す、石畳の坂道を歩いた。

前回の記事

2023年最初のお出かけ、安心院町に立ち寄った後、宿泊地である湯平温泉に到着。

 

本日お世話になるのは「ペンション 花合野」さん。

眼前を流れる花合野川にちなんだ屋号。

 

 

珍しく鄙び旅館ではなく洒落たトコ泊まってんじゃんよ…とお思いの方もいらっしゃるであろう。今回は妻もいるんでね…。(残念ながら2023年11月に閉館されてしまったようです😭)

 

 

通されたのは「れたす」のお部屋。他のお部屋も野菜の名前であった。

かわE。

 

 

ふおぉ…窓際には旅館で見るあの"謎スペース"(広縁とは敢えて呼ばずにこう表したい)がきちんと用意されているのが嬉しい。

 

 

メゾネットタイプのリビング。

 

 

寝室。こちらにも"謎スペース"ある。

 

 

食堂は吹き抜けとなっている。

調度品というか、インテリア雑貨に多国籍感あって楽しい。

 

 

暖炉とデカクマちゃん。

 

 

さて、夕食の前に温泉街を少し散策してこようか。

 

 

温泉郷内を流れる花合野川は、古来より暴れ川として知られており、幾度も氾濫や土石流(山津波)に襲われ被災した過去を持つ。

近年でも2020年の令和2年7月豪雨では温泉郷内に壊滅的な被害をもたらし、旅館経営者一家が遭難し死亡する悲しい出来事があったかと思えば、2年後の2022年には台風14号によってがけ崩れや道路の崩落などが発生。

そしてコロナ禍による旅客業へのダメージ…

関連記事(こちらも同豪雨で被災されました)

 

しかし逆境でも、この温泉郷を復興させたい…そんな思いから観光協会を中心にクラウドファンディングを立ち上げ、見事に成功させた結果が、この提灯である。

言葉通り、温泉郷内を"明るく照らす"光…

その幻想的な風景は、もう少し日が沈んでからのお楽しみ。

 

 

山に囲まれた集落の夕刻、この時季は冷え込みが厳しい。

 

 

石畳を下っていく。

 

 

この石畳はおよそ300年ほど前、江戸期に村民によって作られたもの。

 

 

復興を願う支援者の名前が記された提灯(これは温泉名)。

 

 

旅館の渡り廊下を潜るのも楽しい。

 

 

現在は20軒弱の宿が営業されているようであるが、多くは小規模の家族経営である。

 

共同温泉は5箇所。豪雨災害での流出とコロナ禍を経たため現在も営業しているのはこの「銀の湯」のみである。再開を待ち望む。

 

 

ただしこのときはまだ湯平住人限定での営業であった。(※2024年9月より通常営業を再開されているようです)

 

 

石畳からしんしんと伝わる冷たさが、このあとに控える入浴をいっそう心地の良いものにする…と言い聞かせ徘徊を続ける。サムイ…

 

 

暮れてゆく…

 

 

いくつか理美容室を見つけるたび、観光地にも住人の生活がある、ということが思い出される(敢えて温泉地に来て髪を切ろうと言う人は少数派であろう)。

 

 

不意に現れるアート作品。

なかなかカッコEじゃん。

 

 

細い石畳の坂道であるから、必然的に縦構図が多くなる…

 

 

蛇行しながら更に下って。

 

 

ここが石畳の通りの端っこであるらしい。温泉街としてはまだ下まで続いているようだ。

 

 

土産物屋が並ぶ。

 

 

結構な急坂であったが、確かにこの高低差で渓流に沿っているとあれば、治水はなかなかに困難であろう。

 

 

部屋で飲む用の酒を土産物屋で調達し、宿に戻ろうかと石畳を昇り始めた時…

 

 

提灯に灯りが灯され、思わず感嘆の声をあげる。

住人の希望を照らす、復興の灯り…

 

さて、今回はここまで。

それでは。

つづき