
断崖絶壁に建つ信仰の道場。
下からその威容を仰ぎ見るのもいいが、やはり崖上からの眺めは良……いやいやコワイ!
前回の記事
前回に引き続いて懸造りの建物を巡る。
といっても目的地として考えていたわけでなく、龍岩寺からの帰り道、運転中にたまたま遠くにあるのが見えたんだけど、妻が「せっかくやしもう1ついってみよう」って言うから…ぼくを高所恐怖症だと知ってて楽しんでるな?

鷹栖観音堂。国道から見える懸造り。山奥じゃなくてもあるもんなんだなぁ。
眼前に流れる駅館川(やっかんがわ)の対岸にある、鷹栖山観音寺の奥之院だそうな。

お、ライトアップされた🔦
早速渡っていきますか!

ぼくが高所恐怖症なのは以前からお伝えしていますが、こういった橋も怖いのでニガテです。
よって橋の上からの写真もナシ!立ち止まらずに早足で渡りました。

近づいてみると、意外と高さはないように思える。
岩をくり抜いてあり、すっぽりとキレイに収まるお堂と、木造の足組。

観音堂までは階段が整備されている。登ろうとしたところでジョギングウェアを来た地元の方が下りてこられた。朝夕のランニング中にお参りできるということはそこまで急な階段ではなさそうだ。

サクッと観音堂へ到着。
……下から見て急じゃなくても、上から見たら思ったより角度があるっていうのはよくあるよね。怖くて下方向の写真が撮れません。

岩と床下の隙間。こういうとこに恐怖を感じてしまう…。



堂内は地域の方によって美しく保たれており、冬の夕刻のヒリっとした空気感も相まって清閑な雰囲気で満たされていた。
荘厳として格天井に描かれる絵が、照明によって陰影を浮かび上がらせる。
観音さまにお参りをしたのち、妻が廻縁に出ようとしたので「頼むからやめてくれ!」と懇願し(高所恐怖症の人は自分が高いところに登るのが怖いだけではなく、人が高いところに行くのも怖いのだ…たぶん。少なくともぼくは)、妻の「アンタなんでわざわざ登ってきたのよ…」という眼差しを尻目に早く下りようと促す。

階段を下り、もう一度下から観音堂を見やる。
詳しい資料は手元にないが、宇佐神宮よりも古い創建であると伝えられる鷹栖観音堂。
かつては駅館川に吊橋がかかっておらず、渡しの船かぐるりと断崖絶壁の山伝いにいくしか辿り着けなかったという。
観音寺は既に無住であるようだが、現在も地域の方にこの奥之院とともに大切に守られており、今なお受け継がれる信仰に尊さを覚える。

帰りしな、翌日にこの場所で奇祭が開催されることを知る。
「鬼会」といい、毎年1月4日の夜に観音寺で読経ののち、ふんどし姿の参加者が長さ2mもの松明をかざし極寒の駅館川に入り観音堂まで参拝するという。観音堂に鬼の面を奉納し、無病息災と五穀豊穣を祈ったのち、高さ約10mのドンドに火をつけ、二手にわかれて鬼面を追い回し松明を打ち合わせて悪魔払いをする儀式。
1300年余りもの歴史があるという。あぁ〜見てみたかったなぁ…
このあとはまっすぐ帰ったんですが、鷹栖観音堂に立ち寄る道中に見つけた建物を紹介しておこう。


院内のあたりだったっけか…。戸袋と妻に鏝絵が見られる。
「大和屋」との屋号が掲げられているが、旅館か何かだったのだろうか?


隣接する蔵(?)には虎。

釘隠し?みたいな…なんていうんだっけコレ。
こちらにも小さな火焔宝珠の鏝絵。

もうひとつ。こちらは旧末松醫院。
Googleマップでは「農村民泊 レトロの館 すえまつ」と表示されているが…情報が少ない。

表札によると内科・小児科・レントゲン科・耳鼻咽喉科と標榜してあるから広く診療していたようである。
さて、一泊二日の短い旅であったが、なかなか予定の合わない妻との久々の外出であったので楽しかったぞえ。
今回はここまで。

それでは。
つづき