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美祢市 : 集落巡り(6) 江原 その2

想定外(?)の行先変更により急遽再訪することになった美祢市の集落。

自然豊かな地で冬の雨上がりの冷たい空気を吸い込めば、肺の形がくっきりとわかるよう。

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2023年1月中旬、ついったらんどの友人たちとかねてより計画していた温泉旅(という程のものでもない)の日程が迫っていた。

この温泉宿(いや厳密には宿じゃないんだけど泊まれるっていうか…)はオーナーがやや気難しいことで一部界隈には知られており、慎重に予約の電話をしたところウェルカムムードだったので一安心、あとは出発を待つばかりだったのだが…

 

前日に友人よりDMアリ。

なになに…『オーナーより「前日になりましたが確認の電話が無いようなのでキャンセルということでよろしいでしょうか?」とメールが来ました…』

んん…?普通悪人の電話って宿側からかけてくるモンじゃないのけ…?

っていうかそんな約束してないんだけど…

ネットに載ってるいくつかの宿泊記やらを見るとそのような注意書きは一つも見当たらなかったが、確かに一方的にキャンセルされる事があるとかいう話は噂には聞いていたが…嫌な予感。

 

とりあえず「宿泊の意思があることを伝えましょう。できるだけ低姿勢で、温泉楽しみにしてます!とか言って…」と連絡するようお願いするも、電話には出てもらえず、メッセージも既読無視されてるらしい…

どうしようか悩みつつオーナーのSNSを見ると、どうやら直前に怪我をされていたようで「絶対コレが原因じゃん!」ってな感じ。いや真相はわからんけど、キャンセルされる理由がないもの。

 

結局当日まで様子見してみるも一切連絡が繋がらないので、諦めて別のプランを練ることに。幸いこの日は午後集合予定だったのでなんとか考える時間がある。

 

ちなみにこの温泉へは俄然興味が湧いてきて、怒りで「ふざけんなよ!もう行かねぇ!」って感じではなく「いつか絶対行ってやる…」という気持ちが強くなった。とはいえなかなかタイミングが難しく未だ行けてないのだが。

 

当日、北九州で落ち合うことになったのだが、とりあえず馴染みの食堂のカツカレちゃんで腹拵え。

さて、待ち合わせ場所へと向かおう。

 

駅で友人2名を車で拾い、新年の挨拶もそこそこにそれぞれが「どこ行きましょうか?」と言う。なんだよオメーら、何も考えてないのかよ!

かくいうぼくもノープランなんですが。

 

この日は結構な大雨で街歩きをするって感じでもなかったし、まぁ迷ったときは温泉に行けってね。

というわけで…

 

国東半島の山奥にある温泉へとやってきた。

距離ガバ勢たちが揃うとこうなる悪い見本。まぁお二人は公共交通機関での移動を好むので、せっかくなら車で無いと行けない(行きにくい)ところに行こうかなって。

 

 

豊後高田の市街地を抜けて東へ。

夷谷(えびすだに)温泉。褐色の湯が印象的で、冬の雨に晒されながら入る露天は格別の気持ちよさであった。

 

 

ほんでもって晩御飯はこちら。

全国のトラックドライバーから絶大の信頼を得る有名ドライブイン みちしお

国道2号をよく走る人はご存知だろう。

 

 

ここは何と言っても貝の旨味たっぷりの貝汁ですよ。超名物。

 

あれ?さっきまであなた方国東半島にいませんでしたっけ?と違和感を覚えた人は西の地理に明るい方ですね。

そうです。こちらは下関市山陽小野田市の境目ぐらい。温泉"だけ"入って地元に戻ってきました。みちしお、ウチの近くです。

 

 

なんでそんなことになったかと言うと、あれから別府やらの宿にいくつか電話してみたもののまぁものの見事に全敗、どこも予約取れなかったんで、「まぁそんならウチの実家泊まりますか?」と友人が提案してくれたのに乗っかったのだ。ちなみにその友人はツイッターで知り合ったにもかかわらず、なんとぼくの隣町出身であった。偶然って怖い…

 

 

他にも同じく名物のホルモン焼きや、ショーケースから思い思いの惣菜を取って食しつつ、明日のプランを考える。

 

 

友人宅(ご実家)に移動して飲酒開始。

積もる話もいろいろあったと思うんだけど、酔ってて何を話したかは覚えていない。

運転の疲れもあってよく寝。

 

 

というわけで翌朝、「車じゃないと(基本的に)行けない」を実行すべく、あの集落を再訪することにした。

 

 

美祢市、ウバーレというすり鉢状のカルスト地形の中に形成された江原(よわら)集落。

本当に不思議なところだ。

 

江原についてはコチラを参照

前日にはこのあたりにも大雨が降ったのだろう。

屋根瓦がしっとりと濡れていた。

 

 

今ではもう使われていない、ベーハ小屋がいくつも残る。

 

 

窪地に形成された集落の、文字通り最深部へと急勾配を下ってゆく。

 

 

この集落には川がない。

雨は集落内にいくつか見られるこの"吸い込み穴"から地下の鍾乳洞へと落ちていくのは以前の記事でも書いたとおりだが、この日も前日の大雨の気配を感じさせたのは湿った地表と空気だけで、なんとも不思議な感覚だった。

 

 

集落の端に貼られた結界。

集落北の木立のムクノキを蛇、南の石灰岩をカエルに見立てて、"森様"と呼んで集落の守り神として崇められる。

今でも年に2回、豊作祈願やその報恩の神事が営まれている。

 

 

水はけが良すぎるため稲作が難しい土地ではあるが、葉たばこや野菜の生産で栄えたようで、かつては美祢地区で1,2を競うほど大きな集落だったという。

 

ここに訪れるたび、"幽玄"という言葉が頭をよぎる。

夜には澄んだ空気に満天の星空が広がるという。

 

 

ひときわ目立つベーハ小屋。

 

コレがホントの”すり鉢地形"だわよ…

 

 

見学者用の駐車用スペースになっている公民館へ戻ると、どんど焼きが行われていた。

 

さて、今回はここまで。

それでは。

つづき

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