
長らく絶えていた舞の復曲。
軽妙なリズムを伴った難波津の賀歌が、120年振りに石舞台の上で舞われる。
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春庭花(しゅんていか)
春の調である双調の曲は、一帖だけなら「春庭楽」、二帖舞うと「春庭花」と呼び方が変わる。



二帖目は四人の舞人が輪になって花が開く様子を表現する。蛮絵(ばんえ)の装束が美しい。



続いて十天楽が奏され、供物を宝前に送り、祝詞が唱えられる。

菩薩、そして…

獅子。

これらの曲はともに伎楽の流れを汲むとされるが、舞が失伝してしまっているため、現在では舞台上を交錯して回るだけの作法となっている(獅子のみ四方拝がある)。
「獅子」の龍笛は四天王寺のみに伝わる秘曲で、今なお正しく伝承されている。


迦陵頻(かりょうびん)。
背に鳥の羽を纏い、天冠に桜の花を挿し、銅拍子を打ちながら飛びまわる童舞は、祇園精舎で供養が行われる際に極楽浄土からやってくる「迦陵頻伽(かりょうびんが)」という鳥の美しい鳴き声と舞を現したもの。



舞っている子どもの親御さんだろうか、カメラを構える人たちにも力が入る。

胡蝶。
「迦陵頻」の番舞(つがいまい)として続く童舞は、伝統に従って今でも男児によって舞われる。延喜6年(906)に宇多上皇が童相撲(わらべずもう)を御覧になった時に、山城守藤原忠房が曲を作って式部敦実親王が舞振りをつけたといわれる。


ううーむ、見事でした。
みんなよく頑張ったね…😭(謎の保護者目線)



楽人の皆さん。



衆僧の皆さん。

事前の演目発表でかなり楽しみにしていたのがこれ。
皇仁庭(おうにんてい)。その名はもちろん仁徳天皇に奉ったことに由来する。


仁徳天皇が即位された際に庭上にて王仁(わに、百済からの渡来人)によって舞われ、その後も東宮の冠礼のときに奏されていた。四天王寺で舞われるのはなんと120年ぶりとのこと。 口を結び、鬢(びん)を凛々しく描いた面は、王仁の顔を象ったともいわれる。


この舞ばかりは、写真も動画もあまり撮らず、食い入るように見入ってしまった。
感涙…😭。
さて、今回はここまで。

それでは。
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