
人の気配のない静謐な神域は、息をするのも躊躇うほど。
素敵な狛犬との出会いを求めて、冬の朝の空気に包まれた社叢へ。
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前回に引き続き長門市の神社から。
日置(へき)にある貴布祢神社。


一見変わったところのない狛犬ちゃん。


木鼻の獅子は歯並びが良い。
特に珍しい狛犬ちゃんがいるわけでもなかったかな、と思い帰ろうとすると…

なんか背負ってる!?

瓶…?もしかして手水桶だったのかな?
木陰にひっそりと佇む。

応神天皇、息長帯比売命(神功皇后)、そして比咩大神(宗像三女神)を祭神とし、全国の八幡宮の総本山でもある宇佐神宮の祖宮と言われている。
こちらの狛犬ちゃんは文化6年(1809年)のもの。

3月の早朝に訪れたため、境内には誰もおらず、あたりを神聖な空気が包む。

歴史の古い神社であるから見どころも多い。
まずは外宮から見ていこう。

江戸時代初期の門として九州地方を代表する神門は、藩主であった細川忠興の建立。
正面三間の二重門は成りが高く遠くからも目を引く。太い部材ともこしのついた初重で全体のバランスを整えている。

社殿は江戸末期の再建。

こちらは内宮。
かつて広大な森林だったというこの場所では、「御澄池」(みすみいけ、三角池とも)という池を御神体として崇めている。

水面に反射する鳥居は、まるで"何処か"への入口…
この三角池こそが薦神社の名の由来である。
内宮である5ヘクタール余の池と外宮の社殿は大分県の史跡及び天然記念物に指定されています。池は三角池(御澄池)と呼ばれ、池そのものが御神体です。池に自生する「真薦」を刈り取って池の敷島で乾かし、宇佐八幡宮の「御枕」にしたと伝われます。三角池は掌を置いたような形をしていて、手の先にあたるところに三つの沢があります。入り江状の沢は浅く、ハスが密生していたり、真薦の群生地あるいはハンノキ林となっていたりします。また、社殿のある一帯はコジイ=クロキ群集の常緑広葉樹林に覆われ、イチイガシ、クスノキの巨樹と併せて境内林を作っています。
中津市HPより

こちらは三角池の余水吐口になる水路に架かる木造太鼓橋、呉橋。

見よこのアーチ!
広角で撮ってるけど、別にレンズの歪みとかじゃないですからね。

トラスっぽい構造。

ちなみに中国の「呉」の人が架けたから呉橋という名なのだそうだ。


呉橋前に鎮座する狛犬ちゃん(昭和45年)はファンキーな顔立ち。
垂れ耳がかわE。

さて、この神社で一番見たかったのはコチラ。
境内社の伊勢宮。

小さな社殿。右側の社を守護するのは…


いました!ちいさな狛犬ちゃん。
ちょっと狐っぽい?


ちょっとサザエさんっぽい髪型もナイス。


周辺には小さな祠と仏像など。
大黒さんが小銭持たされてる。

クスノキの巨木は樹齢およそ1000年とも伝えられ、県内一の大きさだという。
受講は20mにも及ぶ。

社殿の後ろに回ってみると…


いた!はじめ狛犬っぽいですねぇ。
意外と足回りが筋肉質な造形。


どちらもいいお顔つきをしてらっしゃる…。
さて、今回はここまで。

それでは。