
新陳代謝の激しい日本有数の都市部においても、歴史的な建造物がこんなにも多く残されている。
歴史の生き証人たる建築群を訪ねて。
前回の記事
前回の更新から期間が空いてしまいました。ちょっと体調崩して入院してしまいまして…😅
どうにかこうにか娑婆に帰ってこれましたが、いかんせん未だ本調子ではないので療養しております…
さて、中之島編の続きから。

知と文化と歴史の薫り漂う、実にシンボリックな建築。
大阪を、いや日本を代表するネオ・ルネサンス様式の優雅な佇まいが目を惹く。

設計はコンペを勝ち部いた岡田信一郎が原案を、辰野金吾と片岡安が実施設計を行う。
1913年に着工し、1918年に完成。2002年には国の重要文化財に指定される。

しかしこの日は休館日か改修工事だったんですかねぇ…?
ちょっと営業してるのかわかんない感じでした。

内部も非常に豪奢。コンサートやオペラ等で使用される大集会室(1161席)はシューボックス型で、さながらウィーン楽友協会のよう(それは盛りすぎ笑)。
他にも、シェーンブルン宮殿での舞踊会が目に浮かぶような(盛りすぎ)中集会室や、壁画や窓一面の美しいステンドグラスがシュテファン大聖堂を思わせる(盛りすぎ)特別室(ちょうど正面ドーム状の部分ですね)など、一度見てみたいところばかりだったので、これはまたいずれリベンジしよう。

細部まで抜かりなく"美"を放つ。

くいっと折れる雨樋。
こういうところも抜かりなく。

フェスティバルホール方面へ。
むかしここで演奏したことあったな…何だっけ?

川向こうには三井住友銀行 大阪本店ビル。
イオニア式オーダーとその上部にわずかに文様が入る以外は、ほとんど装飾性が見られない質実剛健とした佇まい。住友一族の理念を体現しているそうな。

中之島を離れます。目的地はこの橋(錦橋)のすぐ向こうの…

高速道路がかかっていて全景が収められないが、根本が細く一見アンバランスに感じるこちらのビルは大同生命大阪本社ビル。
1925年、W.M.ヴォーリズによって設計された旧本社ビル(大同生命肥後橋ビル)が持つネオ・ゴシックの要素を踏襲し、1993年に建て替え。当時のランドマーク的存在であった建物は現代的に再解釈された。設計は一粒社ヴォーリズ建築事務所と日建設計のJV。

このビルの建つ地は、かつて両替商として財を成し、大阪を代表する豪商であった"加島屋"のあった場所。
加島屋の九代目当主で、大同生命の創業者のひとりで初代社長でもある広岡久右衛門正秋の妹 一柳満喜子の夫こそがヴォーリスその人で、大同生命関連の11棟の建築を手掛けたという。

この高層階を支える基部を、どうして絞りを持たせたのか。
その不安定さをかき消すような力強いチューダー式のアーチと、上部に広がるリブヴォールト。

内部2階のメモリアルホールでは加島屋・大同生命の歴史に関する展示と、広岡浅子を紹介する資料館など。


展示内容はもちろん、テラコッタの装飾やステンドグラスも気になってしまう。
時間がいくらあっても足りないので、そこそこにして退散…。

大阪ガスビル(素通りしてた)の横を歩いているときに何気なく撮った一枚。
よく見ると「㈱戎屋北野」って書いてあるビルも近代建築っぽいな。

けっこう歩き回ったので、ちょっとブレイクタイム。
適当に入った喫茶店でしばし歓談。

次に訪れたのはこちら、アール・デコをまといつつも東洋的な雰囲気を漂わせる生駒ビルヂング。
国の登録有形文化財に指定される、生駒時計店の本店ビルである。


全体的に茶色いトーンの中でも、スクラッチタイルに丸窓、軒飾りのテラコッタといった装飾によって陰影が際立つ。
まるでガーゴイルのような鷲の彫刻もアクセント。
外観をこの角度からしか撮ってなかったのが悔やまれる…

内部も一部見学可能。大理石貼りの格調高く重厚な質感。
現在はカフェなどが入るほか、貸しオフィスとしても活用されている。

ステンドグラスや棟札の展示もある。

1930年の竣工当時のエレベーター(現在は使用不可)。
大理石囲いのドア周辺と、回転式のインジゲーターが存在感を押し出す。

「IKOMA」のエッチングが施された鏡。

塔屋部の時計塔に設置されていたという鐘。
どんな音を響かせていたのだろう。

照明器具にもアール・デコの要素が見られる。

生駒ビルヂングを出て、通りを北へ一区画進むと、立派な和風建築が。


呉服屋さんか何かかな?と思って前を通ってみると、木工用ボンドでおなじみ「コニシ」の旧社屋であった。いつもお世話になってます。
現在は旧小西家住宅資料館として、完全予約制にて見学できるらしい。ここもまた行かねば。

ふと屋根の上を見上げると、背後に聳える超高層ビルの屋上に「ボンド」のロゴを発見。
あっちが現在の本社だろうか。
さて、今回はここまで。

それでは。
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