おなかがよわいお坊さんはあわてない

おなかを壊しやすい僧職系男子、まち歩きのススメ。

大分県津久見市 : 保戸島 階段巡り(2)

高低差の激しい狭隘な路地を往けば、時折現れるぽっかり空いた空間。

建物が無くなってしまった場所に、誰かが住んでいた記憶が残る。

階段の島。

前回の記事

 

引き続き保戸島散策。

袋地というか囲繞地と言うか、階段と他の建物に囲まれた土地があった。

 

 

浴室だろうか、タイルの貼られた部屋の跡と窓枠だけが残っている。

きっともうこの土地が活用されることは、ない。

 


階段を登ったと思ったら、さらに登る道とクラル道とで分岐する。

人生のようだね…

 

 

狭い路地であるからこそ、建物の入隅まで上手に活用。

タイルの洗い場兼雨水の排水溝がすっぽり収まる。

 

 

いきなり視界がひらけたと思ったら、民家の屋上だ。

海沿いの陸屋根っていいな、と思いつつ、排水機構の心配をする。

 

 

島のネコチャン!

 

 

あまりにも建物が密集しているので、雨の日でも傘をささずに港まで行けそう(実際には庇の間に雨が流れ込んできてずぶ濡れになるだろうが)。

 

 

緑のペンキは初めて見るスタイルです。

 

 

ええ…一体どうなっていますか…

 

 

折り返しに美しいアール付きの段差を挟むさりげなさ。

 

 

建物が取り壊され更地になった土地には緑が生い茂る。

この島で、今後新築の物件が立てられることはおそらくないのであろう。

緩やかに、衰退へと向かう儚さ。

 

 

電柱の影に隠れて…

 

 

いましたね、タイルの洗い場。ちょっとしたテーブル付き。

 

 

浴室とその「壁」があった。

 

 

これは実にいいトマソンではないか…。

 

 

居住部は上に上にと伸びたのか、下へ下へと伸びたのか。

 

 

庇が噛み合ってトンネルのよう。

 

 

「この先は行き止まりだろう」

そういった想像を常に超えてくる。

 

 

ねじれの美しさに木を撮られ勝ちになるが、左側に見える丸みを帯びた階段にも注目したい。

 

 

地図には表しきれない細かい分岐が飽きさせない。

 

 

登ったかと思えば降りていく。

一生この路地で遭難していたい。

 

 

段差に沿って這う雨樋。

 

 

排水用の溝が彫られている。

 

 

こんなところに小料理屋が。営業してるのかな?

 

あまりにも細く急な階段が続くもんだから、必然的に縦構図が多くなってしまう。

 

 

まるで目の錯覚のよう。

もう似見える階段はどこへ繋がっているのだろう。

 

 

この路地には数軒の商店が並んでいた。

いちおう島のメインストリート…ということになるのだろうか。

 

路地の横道に目をやれば、奥にはやっぱり階段が。

 

 

たばこ屋さんと路上園芸。

 

 

おや、また浴室のトマソンかな。

 

 

これはトイレかしら…?

 

 

残された壁がまるで額縁のよう。

洗濯物の絵が掛けられているみたい。

 

 

さて、今回はここまで。

 

 

それでは。

つづき