おなかがよわいお坊さんはあわてない

おなかを壊しやすい僧職系男子、まち歩きのススメ。

大分県津久見市 : 保戸島 階段巡り(1)

急遽訪れることになった「階段巡りの聖地」。

豊後水道に浮かぶ小さな離島で、急斜面にひしめく家屋群の間に形成された複雑な階段路地に迷い彷徨う。

前回の記事

 

しばらく津久見駅前の散策をしていると、一日曇り予報だった天候は一転、気持ちよく晴れてきた。

からりとした空気が潮の匂いを運んでくる。

保戸島が…呼んでいる!これは行かねば!

 

このあたりで夜景を見ると、工場群の灯りがさぞ綺羅びやかであろう。

 

 

ふと朝から何も食べてなかったことに気付く。

乗船券購入後、出港まですこし時間があったのですぐ近くのスーパーでパンをコーヒーを購入。港を眺めながら食す。

 

 

船に乗り込む。船内には地元の方と思しき方々と、釣り目的の若者が数人。

 

 

やはり階段の多い集落だからであろう、荷物に籠を持っている方がちらほら見られた。

 

 

出港。25分ほどの短い航海。

 

 

窓の外を眺めながら、僅かな船旅を楽しもう…と思っていたが尋常じゃないほど揺れる!

クラフト船の乗船経験がないわけじゃないし、船酔いする質ではないのでそれは心配ないのだが、転覆しそうなほど揺れている。正直怖い。後悔先に立たずってか、航海だけに…ってやかましいわ!

 

バッグを抱きしめ、永遠にも感じられる時間を何かに祈るようにして耐える…

そして見えてくる島…救いはあったね。

 

 

巡航速度を落として湾内へ。

流石にここまで来ると揺れはほとんどない。

 

 

上陸。地に味がつくことの喜び…しかし地面が僅かに揺れているような感覚が続く。

船旅あるある。

 

 

先程の籠を背負った島民の方々について行ってみよう。

「今日は揺れたね〜怖かったわ」という会話が聞こえた。流石にあの揺れは日常ではないのか。

 

 

先程の曇天はどこへやら、要項を受けて煌めく海面と、湾岸沿いの建物たち。

 

 

さて、早速攻めていきましょう。

いきなり良い階段に出会えた。この島の持つ(階段の)ポテンシャルに対する期待が高まる。

 

 

それほど居住部が大きい島ではないが、帰りの便にまではすべての階段を制覇できるだろうか。

 

 

分け入っても分け入っても階段…というかどんどん先分かれしていくので、ちょくちょく地図を見ていないと、自分がどこを歩いているのかわからなくなる。

 

 

この急斜面に作られた漁業漁村集落には、3階建てや4階建ての家屋が多く見られ、2階部分が玄関となっているお宅も少なくない。

 

 

古くからマグロ漁業で栄え、比較的裕福な島であるそうだが、子どもは少なく、ぼくが訪れた令和5年時点で子どもは3名、小中一貫校がいつあるのみだ。

いくら本土からさほど離れていないとはいえ、離島での生活は容易ならざるものがあるのだろう。だからこそ現在も紡がれる人々の暮らしに尊さを感じて、経緯を払わずにはいられない。

 

 

いい階段とトマソン

空き家になった家屋も、これだけ路地が入り組んでいては重機が入っていけず、スッキリ更地にというのは難しいのだろう。

 

 

石段も残る。安山岩っぽいな。

階段も良いが、右側の建物が緩やかにアールを描いて張り出している様にも注目したい。

 

 

ああ…生活の匂いがする…

どんな風光明媚な観光地よりも、人々の営みがある風景こそが美しいと思える。

 

 

まだまだ上へと続いているようだ。

 

 

海が見えた。距離にしてすぐそこなのに、結構な高低差。

この集落がいかに断崖に形成されているかおわかりいただけるだろう。

傍らにあるタイルの洗い場が、漁村集落であることを感じさせる。

 

 

どひゃあ!えげつない角度。

石段は続く。

 

 

これだけ立派な石段を築くということは、おそらく寺社仏閣かなと思ったら、案の定登りきった先にはお社が鎮座していた。

境内からの眺めに、しばりうっとり佇む。涙腺が緩み、視界が滲む。

斜面に沿って、営みがある。

 

 

階段集落あるある、視認性を高めるためのペンキが緩やかな弧を描く。

 

 

青い瓦はまるで波のよう。飛び込んでしまいたい。

 

 

磯の香りと、波の音。

10月、日差しはあるが、風は冷たい。

 

 

家屋の間の生活道を進む。すごい密集度合いだ。

 

 

玄関出て足を踏み外さないように注意が必要。

 

 

なんだこの曲線美は…!

 

 

俯瞰してこそわかる階段路地の複雑さ。

 

 

さて、今回はここまで。

それでは。

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