おなかがよわいお坊さんはあわてない

おなかを壊しやすい僧職系男子、まち歩きのススメ。

山口市 : 長沢ガーデン(1)

ドライバーにとってのオアシスは、レトロ自販機マニアの聖地でもあった。

湖畔に佇むドライブインで一夜を過ごす。

前回の記事

 

防府駅前〜秋穂・鋳銭司の散策の後、宿泊予定の長沢ガーデンへ到着。

国道2号線沿いにあって、長距離ドライバー御用達のドライブインである。

 

このドライブインの名物といえば何と言ってもうどん自販機。2台設置されており(うち1台はそば専用)、これを目当てに立ち寄る人も多いのではなかろうか。

ぼくも通りがかる度に訪れてる気がする。

 

ドライブインコーナーについてはまた後ほど書くとして、まずはチェックインを済まそう。ここは宿泊設備を備えており、素泊まり3,500円〜とリーズナブルな価格で泊まることができる。温泉もあるぞえ(日帰り入浴可)。

 

満を持して投宿。

真っ赤な絨毯が眩しい。

 

歓迎されている。

 

ロビーのレトロな雰囲気も良い。

コロナ禍ということもあり、宿泊者はぼくだけであった。

 

通されたのは「ゆき」という6畳間+床の間+広縁(トイレ付き)。

ちなみに浴場まで部屋を出て5秒である、ありがてぇ。

 

朝から歩き回って汗だくだったので、兎にも角にも風呂だ!と急ぎ入浴…日中は日帰り入浴のお客さんで結構賑わっていました。浴場の写真は後ほど…

 

風呂上がり、広縁のソファに腰掛け少し休憩。

 

窓の外には長沢池が見える。

 

エアコンを聞かせた部屋で暑い茶を啜りながら、紫煙をくゆらす。

ちょっと夕食にはまだ早いので読書でもしましょうか。

いつも旅行中には読書をしようと思って荷物の中に文庫本を1、2冊ほど忍ばせているのだが、だいたい貧乏性のためかあっちもこっちもと時間いっぱい歩き回り、休憩で入った喫茶店では落ち着いて読むことがままならないばかりか、宿でも大抵酔っ払って本を読みどころではないのが常である。

今回はさほど広範囲の移動ではないうえ、比較的早い時間帯にチェックインしたのでいつもよりゆったりとした時間を過ごせている。こういうのもいいわね。

 

小一時間ほど経っただろうか、まったりとしてるとお腹が空いてきた。

ぼちぼち夕食にしましょうかね〜。

 

部屋備え付けの浴衣に着替えレストランへ向かう。

 

レストランは外からも利用でき、食事帯には多くのお客さんで賑わう。

ドライブインと言って侮るなかれ、板前さんがいてこれがなかなかに美味しいのだ。

 

池を望む座席を陣取りトリアエズビールという呪文を唱える。

コップに注がれた黄金色の液体を一杯だけ呷った後、ショーケースを見てメニューを決める。

 

これぞ正しくドライブインの食堂、って感じ。

上がるテンション、高まる期待、高鳴る腹の音。

迷いに迷った挙げ句、毛利御前(3,060円)をオーダー。

 

料理の提供を待つ間に店内を見回す。

ドライブインでビールを飲む、という行為はなかなかハードルが高い。

基本的に車でないと訪れにくいところに立地していることが多いものだから、宿泊をしない限りお一人様なら当然NG。妻と出かける際にもたいていドライバーはぼくなので当然飲めない。(そもそも妻はこういう店に立ち寄りたがらない)

ファミリー連れと思しき集団の父親らしき人物、ハンドルキーパーなのだろう、「あ〜、ビール飲みたいねぇ」という声が聞こえた。それを尻目(耳)にグラスを傾けるのである。美味くないわけがない、最高だ。

 

それはともかく、ぐいと2杯目を飲み干してふと気づく、宿泊者がぼくだけということは、浴衣を着てるのも当然ぼくだけである。しまった、ちょっと恥ずかしいな…。

 

料理着弾。宴が始まる…始まってた。

ビールは既に2本目だ。

 

日中にだいぶ汗をかいたせいか、いつもより酔いが回るのが早い気がする。

ダラダラ飲んでたら陶板焼に少し火が入りすぎてパサついてしまった。

 

腹も満ちたので部屋に戻る。食後すぐの入浴は体に良くないからね、ちょっと食休みをしてまたお風呂入ろう。

 

コンビニで調達した酒を飲みつつ、日帰り入浴終了時間まで読書しながらまったりすることにした。

 

誰もいなくなった浴場のロビー。自販機の低く唸る音だけが響いていた。

 

さて、貸し切り入浴タイムである。

 

プールのような佇まいであるが温泉である。

成分表見たのにあまり覚えてないが、冷鉱泉を加温してる感じだった気がする。

湯質は特筆するほどのものではないが、料金も安く(日帰り入浴400円)、長距離ドライバーやレジャー帰りの人にとっては汗を流せると言うだけでありがたい施設だろう。

 

一日の疲れが溶けてゆく…

 

誰もいない部屋に戻る。

 

おかしいな、誰もいないはずなのに酒の空き缶が増えてる…

いったい誰が飲んだんだ!(オマエダ)

つまらんこと言ってないで寝よかね…

 

今回はここまで。

それでは。

つづき

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