島根県最大の面積を誇る益田市は、中世 大和政権下において西の拠点として大陸との交易で賑わったという。日本海の荒波と中国山地の豪雪…厳しくも豊かな自然に抱かれた人々の営みを辿る。
前回の記事
日原から国道9号(187号)を北上して向かうは益田市。
日本海沿いの国道191号を通って島根に行くのも好きだが、今回は佐々並〜津和野経由だったので山道で向かう。こちらのルートを選択したときに必ず立ち寄るのがこちら。
後藤商店の自販機コーナー。
うどん自販機のうどんって、深夜のドライブ時に無性に食べたくなるよね。
流石にさっきお昼食べたばかりなのでこのときはスルー。
ちなみに翌日、帰路につく途中に食べました。夜の様子。
肝心のうどんは…撮るの忘れた。デラックスうどん(350円)がおすすめです。
益田のこのあたり、というか山口県東部から島根県西部はうどん自販機の超過密地帯で、数100メートル走るとまたもこんなお店が。
自販機コーナー オアシス。
ここにも2台のうどん自販機。
その他にもたくさんの自販機が並ぶ。
夜。
さらにオアシスのすぐ隣には…
先程紹介した後藤商店の本店が。ちなみにすぐ裏手には変わった教習所として界隈では有名なMランドがある。
同時に3台ものうどん自販機が稼働しているのは、全国でもここだけらしい。
カロリーメイトの自販機の隣では、ゆで卵や手作りのおにぎりなども販売されている(ケースが曇ってて見にくい…)。肉巻きおにぎりおいしいよー。
よる。
別に自販機うどんが特別好きなわけではないし、〇〇製の機体は〜とか語れるほど詳しいわけでもない。でもなんか時々無性に食べたくなるのよね。
……全然町並みの紹介してないですが、益田市街地へ到着。
といっても宿に早めに入りたい&もう1ヶ所見たいところが遠くにあるので、もともとは立ち寄る予定がなかったのですが、何やら素敵な建物を見つけてしまったので車を停めてほんの20分程度歩いてみることに。
その建物がこちら。もう営業はされていなさそうであるが、桐田醤油製造工場。
㋖の下に、井桁で囲ませた木製の屋号。
木製の引き戸と同色の、タイルの貼られた円柱がモダンかつシック。
家に帰ってからこの建物に着いて調べてみたのだが、中に見えるチェッカー型の台座の上には大きな醤油タンクが鎮座していたようだ。
洋館付き建築なのかとも思ったのだが、どうやら看板建築であった(この写真だと見えないけど、ファサードの後ろに瓦が見えた)。
周辺ぶらり。盛り場の様相。夕子って名前のスナックはどこの盛り場に行っても一つはある気がする。
この美容室のファサード、素敵…ショーケース部分の壁が弧を描いて引っ込んでる。
若干の秀和レジデンス感もあるね(?)
キャノピーとベンチを兼ねた、かっこEデザイン。
少し歩いて、何やら既視感のある建物が目に付き立ち止まる。
銭湯跡…あ!これは前々から見たいと思ってにしき湯ではないか!
既に銭湯が無くなってしまった益田市で、最後まで営業していた銭湯。ここにあったのか…
このあたりは新天街と呼ばれる歓楽街で、前々から来てみたいと思ってGoogle Mapのピンを立てておいたところだった。
図らずも歩きたかった場所を歩いていたようだが、今回はじっくり見れなさそうなのが悔やまれる。
時間もないのでまた改めてゆっくり訪れよう…
通りを戻る最中、先程の「スナック 夕子」の入る建物にふと目をやると…
「座」!?ほら室外機の横…
だめだ、どうやっても室外機で読み取れない。
元は劇場?キャバレー?映画館?ストリップ小屋?それとも何てことはない、ビルの名前だろうか。気になる…
さてさて、益田駅前を離れ、目的地であった美都(都茂)へ向かう。
道中にインパクトの強すぎる酒屋さんを発見。
酒こそパワー!
またまた道中、旧美都町仙道あたりで見かけた小さな集落が気になって立ち寄る。
窓の形が可愛らしいこの近代建築は、旧東仙道郵便局。大正11年に建てられたとのことだから、今年で築100年かぁ。
当ブログでも何回か言っているが、ある行きたい地点を決めたら、あまり周辺を下調べしないでなんとなく歩いてみる、というのがぼくの街歩きのスタンスであるが、良い邂逅が続く一日であった。
さて、ようやく目的地であった旧美都町の中心地、都茂に到着。
都茂は嘗て鉱業によって栄えたまちで、その歴史は平安時代に遡り、比較的近年(1987年閉山)まで創業していたと言うから、驚きだ。
ちなみに益田市街地からはけっこう離れているが、なぜ一つの記事にまとめたかと言うと、都茂で撮った写真が少ないからだ。
しかもですねー、目的であった商店跡(Google Mapで見つけた六文字屋というお店)は解体されて更地になってまして…ここのタバコカウンターが見たかったんじゃ…
悲しみはこの川に捨てていこう…
奥に見える、長閑な風景にやや違和感のある建物は、ふれあいホールみと。
多目的ホールと図書館を兼ねた公共施設だが、新興宗教の施設かと思っちゃった…。
水辺に降りる階段はいつだって優しい雰囲気。
旧秦博士記念図書館は、都茂村出身である医学博士 秦佐八郎氏が寄贈した村立の図書館。
秦博士は、代々この都茂の地で医師を営む家系に養子に迎えられ、当時難病であった梅毒の特効薬を開発したことで知られる。
下見板の水色のペイントは薄れ、石州瓦の主張が強い。
嘗てはまちの中心地として栄えたこの集落も、やや寂しい雰囲気が漂う。
もう少し北東に進めば美都温泉のある二川地区があり、住民以外は益田方面からそちらに向かう人が通り過ぎるだけであろう。
美都温泉もいつか宿泊してみたいんだよな。冬の匹見にも行ってみたいが、いかんせん雪が凄すぎてハードル高いのよね。公共交通機関でもアクセスできないことも多いし。
?🤔
さて、そろそろ宿泊予定の温泉津の宿へ向かおう。
そう思って車をしばし走らせるも…カーナビによって峠道みたいなところを走らされ、しかも雪が結構残ってたもんだから予定より大幅に遅れる。
ようやく峠を抜けると…
これ全方向進んで良いんよね?
今回はここまで。
それでは。
つづき