良質な石灰岩地層により古くからセメント産業が栄え、それにちなんだ地名もつけられるほどの発展を遂げてきた津久見。昭和末期以降は人口の減少が続き、やや哀愁の漂う駅前は、セメントと同じ灰色の空がよく似合う。
前回の記事
前回から引き続き、今回も大分の記事である。
といっても訪れたのは前回の翌週。前々から計画していたわけではなく、急に休みができたので、津久見市にある階段の聖地(と勝手に認識している)保戸島に向かおうと夜明け前に下関の自宅を発った。
道中にちょこちょこ寄り道しながら下道を走らせ、午前11時頃、目的の保戸島に到着…するはずだった。
おお!あれが(階段好き界隈で)名高い保戸島!見るからに階段の多そうな地形だ。
一部界隈では"東洋のアマルフィ"などと呼ばれているようであるが、海外の有名観光地に例える必要など無い。だってここは無二の美しさを有しているのだから…
さて、ここまで来たら島はもう目と鼻の先。早速上陸だ!…と思っていた時期がぼくにもありました。
このアングルの写真を見て、大分の地理に詳しい方にはお気づきであろう。
そう、四浦半島の先端である間元港である。
いつもの下調べして出かけないスタンスが裏目に出た。
保戸島へは本土から架橋されていないのである。
呆然。
しばし海を眺めて虚無になる。
釣りをしている学生グループの笑い声が響く。
猫がこちらを見ていた。
お前も俺を笑うのか…
日が暮れるまで島で階段巡りをするつもりだったので、他に何も考えていなかった。
調べてみるとどうやら津久見港から船便で渡るのが正解らしい。港のある市街地へ車で40分。とりあえず移動してきたものの、今から島に行ってもな…という気分になってしまい、今回は見送って駅前を散策することにした。
まぁ天気悪いし、晴れてるときにリベンジしよか。
川沿いにあるからホテル「川」。
なんともわかりやすい名前である。
我が藩とドンパチやってたイメージだわね。
おもちゃ屋さんだったのだろうか。
駅前商店街の端っこに、素敵な近代建築。
スクラッチタイルの質感が良い。
ブロック舗装された道はくねくね。
キューブガラスの街頭が可愛い商店街。
レストラン八日(8日)。不思議な店名だ。
写真の撮影日情報を見るとまさに8日だったのだが、何か特別メニューとかあったのかな?
こっちが表側か。
通りの向こうに見えるのは彦岳かな。
喫茶店の窓に不動産情報。
可愛いシャッターアートの書店。たばこカウンターもある!
フォントもかわいい。
駅前でも緑が豊かだなぁ。
気になる盛り場っぽいところを発見。あとでじっくり見に来よう。
横道の先に喫茶店を発見。
ネコチャン!おる。
奥にももう一匹。
向かいの空き地にも身を寄せ合うコたちが。
クスリ くすり
店内にカブが停めてあるのもポイント高い。
あまり商店街として店構えに統一感はなく、その雑多な感じが得も言われる雰囲気を醸し出す。
一階部分が駐車場になっているタイプのアパートの前を通りかかったとき、ふと不思議センサーが反応した。
ん…
おお!
旅館の看板。このことをTwitterでつぶやくと、大分に詳しいフォロワーさんが昔の地図(昭和34年頃)を載せてくれて、ここに旅館があったことが判明した。
集合知ってすごーい。
いました。
この通りにはスナックが密集しているようだ。
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