"波の子"と書いて"ハシ"と読む…なんと美しい地名だろうか。
古くから陶器の生産が盛んで、「土師器(はじき)」がその由来であるとされる集落は、今なお屋号が健在し、絆の強さが伺い知れる。
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前日の美都温泉み向かう前に、ちょっと通りがかったまちがある。
直前に訪れていた都野津の隣町、波子集落だ。
都野津の隣町と言っても往時は峠越えになり、陸伝いでの外部との交流が多くなかったためであろうか、同じ苗字が多いらしく今でも玄関に屋号が掲げられている。(実際に屋号で呼び合っているのかはわからないけど)
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南北に伸びる集落は窯業が盛んだっただけあって、見事な石州瓦の赤色が広がる。
うおぉ、これは渋い商店!覗いてみたが留守のようで、また明日改めて訪れることにした。
というわけで翌日。波子駅の周辺からスタート。
そういや波子駅は島根県立しまね海洋館アクアスの最寄り駅だよ。
さっそく前日見つけた商店へ行ってみる。
空いて…る!
しかも前日閉じられてたタバコカウンターの木戸まで!もう釘で止められてるもんだと思ってた。
せっかくなので何か買い物をしていこうと店内へ。近所のおじいちゃんたちが による井戸端会議中であった。
チョコレートとビスケットを購入。
お向かいの建物は酒造場だろうか。
玄関周りには凝った意匠とレリーフ。
この日も天気があまり優れない。降らないと良いなぁ…
小さな起伏と緩やかな弧を描く。
新し目のお宅も多く見られるが、建て替わったあとも和風家屋が多いため瓦の赤色が続いている。
細い路地に立派な塀。
ふと玄関を見て気付く。屋号だ。
「磯屋」とあるが、ここは北前船の寄港地でもあったから、廻船業を営んでいたのだろうか。
こちらは「仲屋」さんだって。他にも多くのお宅に表札ではなく屋号が掲げられる。
この路地が気に入りすぎて何往復もしてしまった。
赤かわらと"はんど"の町。はんどって何だろうと思ったので、コミュニティセンターで聞いてみると、水瓶のことを指すらしい。
もうちょっとじっくり歩いてみたかったが、妻から着信あり。義母といっしょに近場の温泉連れてけとのことだったので、予定を切り上げて少し早めに帰るとするか(近場って言いつつこのあと大分まで運転させられたのですが。移動距離エグいな)。
とりあえず次の町を散策しよう。
今回はここまで。
それでは。
つづき