日本で唯一の「ふぐ」専門の卸売市場である、南風泊(はえどまり)市場のある西山町を目指した。
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脇の水路で涼を感じる。
奥で二手に分かれる階段は、いつもどちらに進むか迷ってしまう。
階段のフチに引いた白い線は、やがて剥がれて味わいとなる。
屋根と同じ高さを歩く。
石垣の上へ吸い込まれていくかのよう。
傾斜の異なる坂が並ぶ。
階段の途中にもまた階段、階段…
錆びたガードレールの横を降りていく。
よく見ると下水道工事の跡が見て取れる。階段に歴史あり、だ。
廃団地へ至る階段。かつてはたくさんの人達が使った階段も、もう使われることはない。
低いアングルからアオってみた。石垣とその上のブロック塀のアールが優しい印象。
緑のトンネルを抜けて降りていくと…
視界が開けた。浜だ。
おばあさんが掃除をしていたので話しかけてみる。
ここはかつて漁師たちで賑わった船溜まりだったそうな。今ではワカメの種糸を育てているらしい。
花崗岩のスロープは、船の揚げ降ろしのためのもの。今はなくなってしまっているが、右手には造船(と言っても木舟の時代だが)を生業としていた家があったそうだ。
玄関の跡が残っている。
すれ違ったおじいさんがこの地についていろいろと教えてくれた。
左側の倉庫部部はかつて砂浜で、対岸の竹ノ子島までは橋がかかっておらず、運行手段は渡し船だったらしい。しかし距離にすればほんの20m程度、泳いで渡るものも多かったそうな。(ちなみに潮流は目で見て分かるほどに早い^^;)
微妙にモダンな倉庫のドア。庇の高さがちぐはぐなのも面白い。
獅子ヶ口と呼ばれる瀬から北九州の工業地帯を望む。
写真中央やや右、鉄塔が見えるのが八幡、その右が若松だ。実際に見てみるとかなり近くに感じる。
その手前石垣より少し低い浜には、その昔、漁船を係留させていた石柱(今で言うところのビットか)が見える。
階段巡りのときには、広角単焦点のGRしか基本持ち出さないので、こういうのがなかなかうまく撮れない…
対岸の竹ノ子島。渡し船があった頃には料亭がいくつもあったそうな。
遊廓もあったというから驚きだ。彦島の遊廓は福浦にあった記録が残っているが、この場所にあったとは初めて聞いた。
言われてみればなるほど、軒の高い建物が。元旅館かな。
かつてこの細い路地にもな人通りがあったとのこと。
ブロック塀で囲まれた排水が面白い。
階段の上から獅子ヶ口瀬を覗く。
竹ノ子島へ渡る橋が見えてきた。
橋のふもとへやってきた。今回はここまで。
それでは。