北九州市 小倉北区 : 鍛冶町〜紺屋町〜古船場町の街並みとトマソン

 

日の高いうちの歓楽街は面白い。昼でも賑わう角打ち、行き交う酒屋さんの車、駐車場の精算機の上の空き缶たち、誰かの吐瀉物…。ちょっとヤンチャそうなお兄さんが携帯で通話相手を怒鳴りつけながら歩き、東南アジア系のお姉ちゃんたちが自転車で道の真ん中を闊歩。キャバクラの前には誰かのバースデーイベントのための花輪を設置する人たち…。

鍛冶町〜紺屋町〜古船場町あたりをぶらぶら。比較的(小倉駅前にしては)キレイな方の歓楽街。

このあたりは今でこそ歓楽街だが、小倉は元城下町ということもあり、町名はその地区に住んでいた人たちの職業を示すことが多い。鍛冶町、米町、魚町、馬借、紺屋町などなど…由緒ある寺院や名家もあったり。

そういった史跡や旧家も好きだが、歴史を全く感じさせないようなバブルの香り漂う雑居ビルも大好き。螺旋階段や謎の彫刻作品、吹き抜けになったホワイエ、変なレリーフ、なぜか半地下になった1階部分などなど。わかる人いるかな？

ほら、こんな…

何故かビーナス像があるビルとか…

真っ白なのにすごいゴテゴテしたビルとか。飲み屋街にありがちな、1階に花屋さんがあった形跡が。
現在テナントはキャバクラ1件だけっぽい。バブル崩壊。

ここにもミロのビーナス。

またビーナスのレリーフを発見。

フランスなのかアジアなのか。天竺はフランスにあったのか。

いい雰囲気のラーメン屋さんは、下関の名店、かの松田優作も愛した「大阪屋」を彷彿とさせてくれる。

大阪屋のことはこちら

onakayowai.hatenablog.jp

もいっこラーメン屋。

カラーメンじゃなくて力(ちから)ラーメン。

北九州といえば角打ち。

ぼくも昼間っから飲みてぇなあ。

同じ店だけど、角度を変えると全くテイストの異なる看板。

窓の意匠が時計のようで面白い。ビルの上下と、張り出している部分のファサードが左右でツートンになっている点にも注目したい。

エントランス部の天井もインパクトがある。

壊れたチェロ？

竣工からある程度経ったビルが多く建ち並ぶエリアならば、必然的に影タイプのトマソンも多く発生する。

これとか、

これとか。

これは大型の複合物件。

長く連なった影タイプと…

無用階段。

無用階段に無用門、庇。
ガラスキューブをはじめ、多くの直線で構成される構図の中に、室外機のファン部分の円が映える。

塀の中に電柱が埋まってるだけかと思いきや…

街区表示板も埋まってたという二段構え。

クラブの重厚の門の前には…

生き埋め&阿部定。

新たな生命も芽吹いて、ちょっと風流だ。

最近ではめっきりご無沙汰だけど、夜通し飲んで(途中からほぼ寝てて)、翌朝、眼球が破裂しそうな眩しい陽光を浴びながら、すっかり静かになったまちを眺めるのも好きです。単に気持ち悪くて動けないだけかも。

それでは。