門司港の階段巡り、3号線に沿って南へ。
前回の記事
これはいいモジャ。
門司港には木造3階建てが何件ぐらいあるのでしょうね。
歪なコンクリ階段はいつ頃作られたものなのだろう。
図面を引かずに作ったかのようなグリッドの不均等さがたまらなく愛おしい。
入り組んだ路地のダンジョン感は、いくつになっても楽しい。
玄関横のタイルが可愛らしいお宅の横をすり抜ける。
これはおそらく「料亭 醍醐」であったと思われる。
大型の料亭が多く軒を連ねた門司港だが、現在はほとんどが取り壊されるか民家として使われている。石垣の上の石塀が素晴らしい。
現在(2021年夏頃〜)取り壊し作業中の門司区勤労青少年ホームの裏手に、立派な門扉。
ちょっと遠景で。
こちらの邸宅は、かつて門司市長が住んでいたと何かの記事で読んだ気がするが…
かつては3つの門をくぐってようやく玄関という大豪邸だったようだ。
門司の中華料理といえば、前回紹介した萬龍とならんでこちら、「門司倶楽部」。
側面のルーバーが実にダイナミック。
裏側のトマソンもいいですよ。
立派な設えの階段。
右のスクーター…毎回押して昇ってたのかな。大変だ。
結構急な角度だなぁ。
この先は袋小路。照明の取り付け方がいいね。
こちらは旧「料亭 ひろせ」。
コロナ禍前までは年に1回程度内部を公開されていた。
裏手には蔵。
更に進むと、石垣の上に文化住宅のような長屋物件が並んでいた。
なんと「入居者募集中」の看板が掲げられていたが、ちょっと興味あるよね。
門司区役所の脇をすり抜け、広石方面へ。
ちなみにこの門司区役所をはじめ、北九州、殊に門司港には国や県の重要文化財に指定されるような近代建築が多いが、対岸の下関市街地のそれらと合わせて、「関門"ノスタルジック"海峡」として日本遺産に登録されている。こちらもまた改めて記事にしたい。
重厚な石段もいいが、こういう生活の見える階段が一番好きなのかもしれない。
ほら、生活の息遣いが聞こえてきそう…
ドラマチックさなんて無いけどさ、なんだかしっくりくるよね。
鹿児島本線をまたぐ歩道橋を渡ると、時代が一気に進んだように感じる。
海側に階段はほぼ無いので、再び3号線沿いへ。
「料亭 山水園」も数年前に閉業してしまった。
ちょうど玄関前から関門海峡を望める。というか3号線沿いはずっと関門海峡を見下ろしながら通行できる。
階段の上にある料亭なので、当然通用口も階段の上。
食材とか運ぶの大変だったでしょうね。
再び線路沿いに降りていく。
線路を境にくっきりと時代の違う建築物、この対比が面白い。
余談だが、下関から門司港へ電車で行こうとすると、距離的により遠くの門司駅まで一旦出てから、車両を乗り換えて門司港へ戻る形になる。
その他の交通手段としては車なら関門トンネルか関門橋、徒歩や自転車なら関門トンネル人道、唐戸〜門司港の航路がある。
泳ぐ?距離的には近いけど、関門海峡の潮流はすごく早いので流されて長崎あたりまで行っちゃうのがオチである。絶対無理、やめとけ。(やるやつなんていないだろうが…)
線路がすぐ近くに迫る。
線路沿いの廃墟群を抜けて上に登ろうと思ったのだが…
家屋が倒壊していた上に階段は藪に覆われてとても通れる状態ではなかった。
ん?よく見ると赤い鳥居と社が見える…こんなところに神社があるとは知らなかった。
といっても既に廃神社になってしまっているようだが…
とりあえず別ルートから幹線道路沿いへ脱出。
さて、今回はここまで。
それでは。
つづき