蒼茫とした海と空を背景に並ぶ朱色の鳥居は、SNS映えする絶景としていつのまにか一躍人気の観光スポットに。
しかしそういったものには目もくれず、ひたすら漁港の階段を巡る男の姿が…。
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夏はあまり好きではない。理由?暑いからというほかにあろうか。
いや、夏の風景とか、夏しかできないファッションとか、夏しか食べられない料理とか、そういったものを楽しめないほど無粋ではない。ただぼく尋常じゃないぐらい新陳代謝が良くて、すげー汗かくのでそれが嫌なのである。ついでに食べたらすぐ出すし、髪も伸びるのが早い。爪も3、4日に一度は切ってる。
というわけで嫌いなんじゃないよ、夏。素直になれないだけ…
まぁそんなわけで夏に出歩くのは苦手なのである。飯食ってるだけで汗だくになってるからね…
しかし先日の記事の長沢ガーデン訪問に続き、今回も真夏に宿泊を伴う徘徊をするのである。この間2週間も空いていない。(2022年の話です)
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(旅・宿クラスタと比べれば大したことないんだろうけど)なんでそんな短いスパンで妻をほったらかしにして外泊してんのかというと、全国旅行支援の一環だかで、山口県内の宿泊施設で使えるクーポンを購入しており、その使用期限が間近だったからである。ちなみに4万円分購入したので、今回のあとももう2、3泊ぐらいしないと使い切れない…。計画性の無さがこういうところに現れている。
というわけでお昼ごろ家を出て長門へ。宿へ行く前に少しウロウロしよう。
目的地へ車を走らせていると、何やら違和感を覚えて一時停車。
クソデカカーブミラー?
地球だ…地球がそこにはあった。
紛うことなき地球。え、なにこれは。
地球は青かった…?
ふと横を見やれば「日本の夏」が完成していた。
なんかもう暑すぎて地球のことが心配になってきた。まぁいいや、目的地へ向かおう…。
訪れたのは津黄(つおう)漁港。
インスタのキラキラ写真界隈でおなじみの「元乃隅神社」のある漁村集落である。
元乃隅神社について(少しだけど)はコチラ
元乃隅神社(いつの間にか"稲成"から改名してた)の前を通って漁港へ行こうと思っていたのだが、岸壁の道が工事中で通行止めであったため一旦引き換えして迂回、東側の道からやってきた。
ちなみに余談であるが元乃隅神社は神社庁の管轄ではなく、宗教法人でもない個人の所有物である。よって社格を持たない。所有者が夢告によって建立したものだが、そんなアニミズムの権化のようなところだったのにいつの間にか有料駐車場が整備され大型バスがひっきりなしにやって来るようになって、拝殿へのお参りもそこそこにみんな鳥居の写真だけ撮っていくってのは、創建者がかつて望んだ姿なんですかね…10年ぐらい前は駐車場なんてなかったぞ。
閑話休題。
津黄は「つお」と発音する人も多い気がするが…どっちが正解だろう?『防長風土注進案』だと「つおう」で、角川の『日本地名大辞典』だと「つお」である。津黄峠は「つおとうげ」と読む。向津の奥だから津奥、それが転じて津黄となったようだ。
この漁港は狭いが深さがあり、集落は荒々しい海食崖の中にあるスリバチ状の地形の中にある。
つまり高低差があり、坂も階段も多いってこと。集落内から流れてくる水は崖を落ち、そのまま海へと注ぐ。
これはトマソン…ではないかな。おそらく船へ乗り込むための階段。
お?
////…
近くに「龍宮の潮吹」という観光スポットがあるからね。
漁港の様子。ここに座って一日海を眺めるだけの仕事をしたい…(暑い)
ネコチャン!✕ 4。
お昼寝からの伸び〜!
「っべ、今何時?」
フォーメーションを組みながらやってきた。
このままではネコチャン!ブログになってしまうのでこのへんで。
さて集落内へ。石垣が高く積まれる。
まずは氏神様へお参り。
いきなり良い階段に出会う。
石垣の合間に階段。
坂と商店。
振り返ればまた階段。
一つ一つの階段の規模こそ大きくないが、生活があってなんとも良い。
階段の傍に、寄り添う石祠。
優しさがあるね。
どんどん登っていこう。
どの家からも海が見える窓があるんだろうな。
晴れた日も、嵐の日も、夜も、春も夏も秋も冬も…
きっといつまで見てても飽きないね。
グェーあづい
でも登る。
まだまだ登っていきます。
「抜けるような青空」なんていう手垢の付いた表現の意味がよく分かる。
スコーンとしてて気持ちいい。
ん…?
集落内を徘徊していると、たまに石垣からニョキッと飛び出た石があることに気づく。
そしてそれらは必ず穴が空いていて…なんだろうこれは?
はじめは石垣から張り出した土地や家屋を支える支柱でも立っていたのかと思ったが、どうやらそういうわけでもないっぽい。誰かに聞いてみようかと思ったが、あいにく人に出会うことがなかった。何かを結ぶ?
有識者の方、ご教示ください。
さて、今回はここまで。
次回も引き続き集落内の階段を見ていく。
それでは。
つづき