明治後期から国際貿易港として栄えた門司港。
最盛期は50軒近くもの高級料亭が軒を連ね、それらをして「不夜城」とまで言わしめた。
清滝地区には、政治家や財界人も度々訪れた料亭や旅館などが多く見られたが、そのいくつかは現在でも残り、在りし日の隆盛を偲ばせる。
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これまで何度も門司港周辺のことは記事にしているが、やはり近代日本を支えた港町とあって、そのネタは尽きない。
今回は終戦までで最も栄華を誇ったであろうエリアを歩く。(と言っても随分前の写真だが…)
上記過去記事のサムネイルにも使用しているアーケード入口と道路を挟んで。三宜楼坂と呼ばれる通り。この周辺を中心に見ていこう。
あれ?コロナ禍前までは比較的よく足を運んだエリアなのに知らないビルがある…
テナント募集のところに書いてある「新開運ビル」は、ベイエリアにある雑居ビルで、高感度な雑貨屋やアトリエがたくさん入ってる、若い女子に人気のスポットですねぇ(そのうちベイエリアの記事も書こう)。
とりあえず入ってみましょ。
おお、スナックばっかり。いいですねぇ。
少し奥まで進んで振り返ると、吹き抜けになっていました。店の中から2階に昇れんのかな。
一部3階建てになった物件。
隅切り部、凝った玄関。これも料亭跡だろうか。
中華料理の萬龍。小さい頃に何度か食べに来た記憶があるな。
ちょっと西日が強すぎて見づらいが、入口横には「貿易協力会館」の文字が。
異国情緒あふれる店構えが楽しい。
価格帯は比較的リーズナブル。
惜しまれつつも2015年に閉店、すぐ近くに「龍」という名の、よりファミリー向けの店として移転した。
この日はちょうどお休みのようでした。
ちょっとあまりに西日が眩しすぎたので、別の日にちょこっと撮影。
ショーケース下の豆タイルがイイ。
この坂が三宜楼坂と呼ばれる所以は…あちらに見えてますね。もうちょっと待っててね。
萬龍の向かいにも凝った作りの家屋。旅館だったのかな…?
料亭 三宜楼。
九州最大級の木造建築。3階建ての建屋で、現在は下関が誇る高級料亭 春帆楼が経営する喫茶が入る。
残念ながら現在は休業中につき、中に入ることは叶わなかった(と言っても何度も着たことはあるのだが)が、離れてみても圧倒的な存在感を誇る、門司港を代表する建築物だ。
3階は百畳間と呼ばれる大広間になっており、舞踏や能楽などで利用されている。
また営業が再開したら改めて紹介したい。
三宜楼から下ってくると、かなり強いアールを持つビル。
装飾など無くともこの存在感。
道路を挟んで柳町公民館。このあたりは現住所は清滝だが、旧町名は錦町だ。
この公民館はかつて二葉券番として、芸妓衆が線香代を積み立てて設置された。
ここ数年で絶妙な位置にマンションが建ってしまったもんだから、全景が拝めない(^^;)
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現在も二階には稽古場であった大広間が残っている…が、この日は選挙の投票所として使用されていたので入るは叶わず…
すこし山側へ向かおう。
細い路地が入り組む町並みを楽しみながら。
門司港といえば…角打ちですよね♥
……飲みたい。
むつみ関門荘さんには、いつか泊まりたいと思っている。
さて、今回はここまで。
次回は階段巡りをしつつ、周辺の料亭跡や旅館も見ていこう。
それでは。
つづき