普段は盛況な枝光中央商店街だが、この日は直前に階段めぐりをしており夕方だったため店じまいを始める店舗が多く、降ろされたシャッターの儚げな印象ばかりが残ってしまった。
そういえば儚げな美人画で知られる竹久夢二は、かつて枝光に住んだことがあったそうだ。まさにこの鉄のまちから日本が近代国家へと発展していく…そんな風景を間近で眺めていた彼は、いったい何を感じていたのだろうか。
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中央商店街の向かい側には、枝光本町商店街。
本町商店街と併設する諏訪市場。
向かいのお肉屋さんにおばちゃんに聞くと、少し前に最後まで残っていた2店舗が撤退し、完全閉業したようだ。
また周辺を散策。
中央商店街の店舗裏手の路地。
幾何学的なパターンの意匠(階段室の明かり取り?)と、レンガのような色合いがシブいアパート。
理容 ヤング。
このビルの外壁もなかなか凝っている。
一階部分には…
ヘヤー専科。古いアパートの一階にはシブい理容室が多い。
夕方になってから活気が増した気がする。
おじいちゃんが乾物店の前でソフトクリーム食べてて、ぼくも無性に食べたくなったので注文。寒かった…
乾物店のネコちゃんたち。そんなに睨まないでよ。
店主のおっちゃんが写真を撮らせてくれた。
このあたりの歴史について小一時間レクチャーしていただいたのち、枝光のまちを後にする。
詩人の北原白秋は、当時の八幡の繁栄を詩に残している。
「山へ山へと 八幡はのぼる はがねつむように家がたつ」
この詩の眺望は、己の足で歩いてみたものにしかわかるまい。
わかってたまるものか。
それでは。