おなかがよわいお坊さんはあわてない

おなかを壊しやすい僧職系男子、まち歩きのススメ。

北九州市 門司区 : 庄司町 階段巡り その3

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門司区司町の階段巡り。かつて城があったという東明寺山の急斜面に建つ民家と、その周りの階段。眺望の良い立地にそびえる邸宅の前で、不思議なものを見つけた。

 前回の記事

今回は東門司に面した長駆の境目周辺を歩いていく。このあたりは東明寺山の裾野でもある。

 

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このあたりにある民家は斜面の上に立っていることが多いため、石垣が築かれていたりする。寺院も多く、寺町らしく由緒あるお宅も多いのだろう。

 

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立派すぎる門扉を持つお屋敷は、「料亭 岡崎」。現在はカフェとしても営業しているようだ。(実際は手前の道路が境目であちらは老松町)

 

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あいにくの曇天だが、抜けるような直線が気持ち良い。

こういった車が通れるように両端をスロープ状にした階段を見ることは多いが、結構なスピードで軽自動車が通っていって驚いた。

 

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先程の写真の中央左に見えていたのはこの階段。この日はここを目当てに歩いてきた。

 

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両端がスロープ…ではなく逆パターン。あまり多くは見かけない。

 

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なんとも文学的な眺めじゃないか。

 

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一番高いところへは立ち入ることができなかった。

 

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別ルートで降りていく。ちょっとしんどそうな立地に立つ家屋たちだが、それ故にこの得難い眺望にありつける。

 

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ぼくは高所恐怖症なんでね、目がぐ〜るぐる。足もすくむ。

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んん…?ちょっと気になる邸宅。半ば廃墟と化しているゆえに豪奢…とは言い難いものの、随所にこだわりが垣間見える。

 

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ふと玄関前の煉瓦塀に違和感を感じ、よく見てみると…。あれ…なんかデジャヴ…。

んー…、何だっけ。あ!以前に旧門司でみた三井地所の境界杭。

 

 コチラを参照

三井物産と関わりの深い門司港

 

上記の記事の場所には、おそらく三井物産の社宅があったのでは無いかと推察している。

司町からすこし南、谷町には、かつてアインシュタイン博士も宿泊した門司港の近代建築の傑作の一つ、「三井倶楽部」というチューダー様式の迎賓館があった(現在は門司港レトロ地区に移設、息を飲むような素晴らしい美しさである)。さらに「旧菱和荘」というドイツ風建築の社宅や洋風長屋が立ち並んでいたのは、近代建築好きには有名なハナシ。

しかしこの庄司町に三井関係の社宅があったとは聞いたことが無い。アクセスも良いとは言えない場所だし…。

 

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しかしこの眺めである。今でこそ中層〜高層建築物の珍しくない風景であるが、当時の様子を想像してみよう。

老松公園の自然、鉄道駅周辺の賑わい、港を行き交う船舶、至るところにあった銭湯の煙突……想像するだに楽しい。

 

 

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建物の半分は地盤面の高さが異なり、石垣の上に二階部分が乗っている。

 

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さて、降りてきた。


 

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このあたりの町並みは、既に大正時代には整備されていたようであるから、石段が多く残っているのも頷ける。

 

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パイロンが朽ちてしまっても、未だに置かれたままのタイヤ。


 

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先程昇っていたエリアを仰ぎ見る。離れてみると急斜面っぷりがよく分かる。

 

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さっきの階段を下から。いや、これは坂道と言ったほうが良いのか?

 

 

この一帯は急斜面に民家が建っているということもあり、必然的に階段の傾斜もキツイものが多い。

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こんなのとか、

 

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こんなの。

 

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これもなかなか…。

 

さて、門司港の階段巡り、庄司町編はとりあえずこれにて一段落。

無論紹介しきれてない階段もたくさんあるが、私有地っぽいところを除き、町内の通れる道は全て通ったつもりなので、おそらく階段コンプしてると思われる。トロフィーください。

 

最後に、イカしたデザインの庄司公民館を紹介して締めとしたい。

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ドヤッ!

 

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ドヤドヤっ!

……引きで撮るの忘れた。

 

 

 

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それでは。