そのルーツを戦後の闇市に持つアーケード内で、ひとり肉を焼く。
人情味の溢れる商店街の昼下がり。
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先般、遠方より来福したフォロワー女史との珍道中(?)は先日の記事にて書いたとおりであるが、その際飲み歩いたときにこの中央市場を軽く案内したのだった。夜だったし、お店は空いていないのでほんとに通っただけだったんだけど。
別れた翌日、彼女はこの市場内のとあるお店でお昼を食べたそうで、そのツイートを見てぼくも訪れたくなりまして…
というわけでやってまいりました、中央市場。
お店が空いている時間に足を踏み入れるのは久々かもしれない。
この日は土曜日だったこともあり、意外と人の往来がある。
入口右側のおしゃれなカフェは若い人たちで賑わっていたし、外には順番待ちの列もあった。ちょっと驚き。
カレーショップ ひぐちのガラスに描かれたかわいいイラスト(著作権がどうこうとか言ってはいけない!)も健在。
ここのカレー、安くて美味しいんだよなぁ…
今日は目当ての店があるので、またの機会に。
ここに来る度思うけど、すごい店名だな…
東洋医学?
成重洋装店では今日もおばちゃんがミシンを使ってお直し中。
木製のサッシ(しかも引き戸!)がいいよね。
「竹中鮮魚店」の跡地に入ったシマネコブックストア、初めて営業中に出くわした。
こんど寄ってみるか…
しかし本当に鮮魚店の看板が多い(以前も書いた気がするが)。
現在営業しているところが2、3軒しかなさそうだが、港町としての隆盛が偲ばれる。
とある商店の前で、店主に話しかけられて歩みを止める。
「あんた写真が好きなんね?ここはようテレビとか映画の撮影が来とったんよ」と言いつつロケ時の写真などを見せてくれたのは、渡辺食料品店のれい子さん。
リリー・フランキーさん(北九州市出身)を始め、福岡ローカル局のアナウンサーや芸人らとのツーショット写真などが並ぶ。おでんくんのイラスト入りサインも。
ふと小さい頃、祖父にお使いを頼まれて近くの商店にタバコを買いに行ったときのことを思い出す。鮮魚の匂い、土間コンから伝わるひんやりとした空気、少し暗い照明…
雑多な陳列だからこそ得られるノスタルジーがある。
写真を撮られるのが好きだと言うれい子さん。
後日、プリントした写真を持っていったらたいそう喜んでくれた。
こういう人情味のあるお店、いつまでも続いてほしいね。
店舗跡に設けられた休憩スペース。
目当ての店が見えてきた。
青果店の並びに"焼肉"の提灯。
市場の細い通路にあって、少しの違和感。
南大門さん。男前の大将が迎えてくれる。
テーブルは一席のみ。
日本一小さい焼肉店かもしれん。
もともとは別の場所で営業していたが、大将が体調を崩されて店を畳むことに。
その後、手術を経てこの市場の中に再オープンしたという。
なんでも入院時にお世話になった看護師さんと「元気になったらまた店をやる」と約束したのが原動力だったそうな。
ちなみに再開して数年経つが、未だにその看護婦さんは来店してないとか…^^;
以前の場所にあった頃から、「門司港で焼肉ならここ!」というファンも多かったと知人から聞いたことがある。
期待が高まる。
焼肉定食(1,500円、上ロース)にカルビを追加。
食べる前からわかる。ぜったい美味い。
しかし通路に面したところで焼肉食べるのって不思議な感覚だな…。
ああ〜いい匂い。
オン・ザ・ライスでいただきます。
美味い。サラダのドレッシングも味噌汁も絶妙な塩梅。
今度は夜に飲める状態でまた来たいと伝えると、「夜は予約したほうが良いよ、一席しか無いからすぐ満席になっちゃうからね」と笑いながら言う大将。
そんな会話をしつつ肉を食む。時おり商店街を往く人の視線を浴びながら。
ごちそうさまでした。
やっぱこの商店街好きだなぁ。
さて、今回はここまで。
それでは。